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» 2016年09月09日 11時00分 UPDATE

電力供給サービス:東京電力のデータ通知遅延は一進一退、使用量の不明が5000件以上に (1/2)

東京電力パワーグリッドのシステムの不具合によって発生している使用量データの通知遅延は改善が見られるものの、小売電気事業者や需要家に対する影響は拡大している。使用量が不明なために電気料金を確定できない件数は5000件を超えて、そのうち3分の2は未解決で協議を続けている。

[石田雅也,スマートジャパン]

既報(8月24日):「東京電力のデータ通知の遅延は改善せず、年内の問題解決むずかしく」

続報(9月27日):「東京電力のデータ通知遅延ほぼ解消も、月間使用量の不明件数は8221件に拡大」

 東京電力パワーグリッド(東京電力PG)は電力の使用量データの通知が遅延している問題に関して、国の電力・ガス取引監視等委員会が求める月2回の進捗報告を9月7日にも実施した。需要家ごとの使用量データを通知できていない件数は9月5日の時点で8623件に減少して、7月末まで2万件を超えていた状況から改善が見られる(図1)。

図1 使用量データの未通知件数(画像をクリックすると拡大)。出典:東京電力パワーグリッド

 その一方で月間の使用量がわからなくなっている件数は4月〜6月分までの合計で5754件にのぼっている。電力を販売する小売電気事業者による内訳では、東京電力エナジーパートナー(東京電力EP)の取り扱い分が4443件、そのほかの事業者によるものが1311件ある(図2)。

図2 小売電気事業者と締結する協定の進捗状況(4〜6月分)。出典:東京電力パワーグリッド

 月間の使用量が不明なままだと、小売電気事業者は需要家に電気料金を請求できない。東京電力PGと小売電気事業者のあいだで使用量を確定させる協議を実施中だが、使用量を取り決める協定を締結できた件数は5754件のうち3分の1にとどまっている。残る3分の2は使用量を確定できない状態が継続中だ。同じグループの東京電力EPとの協議も難航している。

 需要家ごとの使用量は東京電力PGが運営する託送業務システムで算定するが、システムの不具合によって7月と8月に新規に検針した分でもデータの未通知が発生している(図3)。国の指針では検針日から4営業日以内を原則に使用量のデータを確定して小売電気事業者に通知することになっている。

図3 新規検針分の未通知件数。出典:東京電力パワーグリッド

 東京電力PGはシステムの不具合を解消できるまでは7営業日以内を目標にデータを通知する方針だが、8月中に検針したデータで7営業日までに通知できなかった件数は検針日あたり平均で500件を超えている。ただし8月の後半には検針日あたりの未通知件数が200件以下に減って状況は改善し始めた。

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