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» 2016年09月12日 11時00分 UPDATE

自然エネルギー:バイオマス産業を2025年に5000億円へ、発電と熱利用で経済価値を拡大 (1/2)

農林水産省はバイオマスの活用を推進する国の基本計画を6年ぶりに改定する。従来は2020年にバイオマス産業の規模を5000億円に拡大する目標だったが、発電以外の用途が伸びなかったため2025年まで期間を延ばす。新しい基本計画では熱利用を増やしてバイオマスの経済価値を高める方針だ。

[石田雅也,スマートジャパン]

 「バイオマス活用推進基本計画」は農山村の活性化や地球温暖化の防止を目的に、国の方針をまとめたものだ。2010年12月に閣議決定してスタートした。5年ごとに計画を見直すことが法律で定められているため、農林水産省は2016年内に内容を改定して新たな政策を開始する。

 現在の基本計画では2020年のバイオマス利用量や産業規模を目標に設定していたが、改定案では2025年に再設定した。利用量は炭素換算で2600トン、産業規模は5000億円のまま据え置く(図1)。バイオマスの発生量が減少していく中で、利用率を高めて目標達成を目指す。

図1 「バイオマス活用推進基本計画」の改定による新たな目標設定。出典:農林水産省

 発生量の9割を占める廃棄物系のバイオマスでは家畜の排せつ物と下水汚泥が多く、特に下水汚泥は発生量の37%が未利用の状態にある(図2)。このほかに食品廃棄物の利用率も低く、下水汚泥と合わせて今後の利用拡大が課題になっている。一方で未利用系のバイオマスでは林地残材の利用率が9%にとどまっていることから、電力や熱などのエネルギー源として活用する方策を広げていく方針だ。

図2 バイオマスの賦存量と利用率の目標(画像をクリックすると拡大)。出典:農林水産省

 農林水産省の推計によると、現時点でバイオマス産業の市場規模は約3500億円ある。このうち半分の1700億円強をバイオマス発電が占めている(図3)。発電用の燃料になる木質チップの市場規模も1000億円を超えた。これに対してバイオエタノールやバイオディーゼルが目標を大きく下回っている。

図3 バイオマス産業の市場規模(画像をクリックすると現・基本計画の目標値も表示)。出典:農林水産省
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