太陽光の屋上設置に新機軸、ユーザー参加型の体験型施工サービス太陽光(1/3 ページ)

屋根上太陽光の設置作業にユーザー自身が参加する、日本初の施工サービスが誕生した。コンセプトは「プロと一緒にみんなで作る」。そこには、クオリティを確保しながら、素人でも安全に参加できる独自の仕組みが築かれている。コスト削減にとどまらない、体験型施工の魅力とは?

» 2016年11月15日 07時00分 公開
[廣町公則スマートジャパン]

プロのサポートのもと参加者が架台組立

 市民参加型のエネルギー事業をプロデュースする地域エネルギー会社・たまエンパワー(東京都多摩市)が、このほど屋根上ソーラー体験型施工サービス「DiO」を開始した。DiOは「Do it Ourselves」の略。太陽光発電設備を導入する建物のオーナーや利用者らに、自らその設置作業に参加してもらおうという試みだ。

 電気工事に関わる部分など、専門性の高い工程はプロ(たまエンパワーの契約施工店)が担う。素人であるユーザー側が担うのは、パネルの運搬や、架台の組立作業など。プロの管理・指導のもと、全体の施工品質を確保しつつ、ユーザー自身が作業に関わる日本初のサービスだ(図1)。

図1 東京都多摩市で開催された「DIO設置体験会」の様子

 DiOは、このように設置作業の一部をユーザー側が担っているので、施工店の工数が減り、施工費用のローコスト化を可能にする。最終的には、設置作業のみならず施工にかかるプロセス全体を見直すことにより、通常施工費用より25%程度のコストダウンを見込むとのことだ。

 同時に、「太陽光パネルを設置するという未知の“体験”は、参加した人たちに多くの“学び”をもたらす」(山川勇一郎社長)とも期待される。たまエンパワーでは、“体験”という付加価値によって、環境意識啓発やコミュニティ活性化にもつなげていきたい考えだ。

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