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» 2017年02月24日 09時00分 UPDATE

自然エネルギー:アップル新本社に世界最大級の屋上メガソーラー、バイオガス燃料電池も併用 (1/2)

米国カリフォルニア州に建設中のアップルの新本社が完成間近だ。円形のメインビルディングの屋上に太陽光パネルを設置するほか、バイオガスによる燃料電池も併用して電力の100%を再生可能エネルギーで供給する。4月から移転を始めて、1万2000人以上の社員が入居する。

[石田雅也,スマートジャパン]

 アップルは再生可能エネルギーを100%利用する新本社「Apple Park」に4月から入居を開始する(図1)。カリフォルニア州のクパチーノ(Cupertino)市にある現在の本社から2キロメートルほど東に建設中で、敷地面積は70万平方メートルに及ぶ。建設工事は今夏まで続く予定だが、4月から半年以上をかけて移転作業を進めていく。

図1 アップルの新本社「Apple Park」の全景。出典:Apple

 創業者のスティーブ・ジョブズ氏が生前に「クリエイティビティ(創造性)とコラボレーション(協働)の拠点」を目指して新本社を構想した。洗練されたデザインと環境を重視した設計が最大の特徴だ。中核のメインビルディングは円形の建物で、側面はガラス張りになっている(図2)。

図2 メインビルディングの内部イメージ(画像をクリックすると拡大)。出典:Apple

 このメインビルディングには世界で最大級の設備が2つある。1つは屋上に設置した太陽光発電システムだ。建物の面積は26万平方メートルあって、その屋上に太陽光パネルを設置した(図3)。発電能力は合計で17MW(メガワット)に達する。さらにバイオガスで発電する燃料電池システムと蓄電池を備えて、太陽光で発電できない時でも再生可能エネルギーの電力を供給できる。

図3 メインビルディングの屋上に太陽光パネルを設置する作業。出典:Apple

 Apple Parkの構内にはマイクログリッドによる電力供給ネットワークを備える。太陽光発電とバイオガス発電を組み合わせて、構内で使用する電力は再生可能エネルギー100%で自給自足できる見込みだ。追加の電力が必要になった場合には、州内の太陽光発電所から電力の供給を受ける契約を結んでいる。

 メインビルディングでは自然換気を生かして、1年間のうち4分の3は空調を使わずに済む設計になっている。側面を覆う曲面ガラスパネルは世界最大級の大きさだ(図4)。敷地の中には合計で8000本以上の樹木も植える。最高経営責任者のティム・クック氏は「世界で最もエネルギー効率の良い建物を作ることができた。われわれに創造力を与えてくれるのと同時に、環境にも良い影響を与える」と素晴らしさを語っている。

図4 メインビルディングを覆う世界最大級の曲面ガラスパネル。出典:Apple
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