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» 2018年07月02日 11時00分 公開

エネルギー管理:ビルのエネマネにLPWAを活用、三井不動産らが実証へ

三井不動産はセンスウェイと共同で、IoT向け通信方式「LPWA」を活用したビルマネジメントの実証実験を開始。スマートメーターの情報を自動収集し、ビルのエネルギー管理やメンテナンス作業の効率化を図る。

[長町基,スマートジャパン]

 三井不動産は、センスウェイ(東京都中央区)は2018年6月15日に事業提携契約を締結し、IoTを活用した新しいビルマネジメントなどの実現に向けた実証実験を行うと発表した。

 三井不動産は快適なオフィス環境や居住環境の実現などを目指し、ビルなどへのIoT活用を検討するワーキンググループを部門横断で結成し、センスウェイとともにユースケースの発掘および実証実験を通じたサービス化の検証に取り組む。それに先駆け、日本橋エリアのビルを対象にした検針作業の自動化・遠隔管理に関する実証実験を2018年9月1日より実施する。同実証実験を3カ月間実施し、その後、全国の三井不動産が管理するビルなどにて検針作業の自動化・遠隔管理の実施を目指す。

 両社は、LPWAの「LoRaWAN」のゲートウェイ設備(センスウェイが提供するアンテナ)を三井不動産グループが管理する高層ビルなどの屋上に設置し、IoTプラットフォームサービス活用の取り組みを開始している。LoRaWANは、長距離・低消費電力のデータ通信を実現することができるIoT向け無線通信技術であり、大量のセンサーを無線でつなぐことができる。

 両社は2018年2月に千葉県柏市および東京大学らとともに、街づくりにおけるIoT活用を考えるために、IoTのサービスやソリューションを募る「柏の葉IoTハッカソン」を開催した。その際、三井不動産グループが運営する三井ガーデンホテル柏の葉で、ゲートウェイを設置し、東京・千葉・茨城をつなぐ広域なIoT通信ネットワークを構築した実績がある。

日本橋三井タワーに設置したゲートウェイ 出典:三井不動産

今回、取り組みをさらに拡大し、他のエリアにおいてもIoT通信ネットワークを構築するため、三井不動産グループが管理する日本橋三井タワーやパークシティ柏の葉キャンパス ザ・ゲートタワーウエストなどにセンスウェイのゲートウェイを設置した。2018年9月までに、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県で三井不動産グループが管理するビルなど15カ所にゲートウェイ設備の設置を予定しており、さまざまなエリアで実証実験を行うための通信ネットワークの構築を進める。

 2018年9月から開始する実験では、ビル管理における検針業務の効率化やテナント企業のエネルギーマネジメントを目的に、スマートメーターのデータ収集と可視化をLPWAの1種である「LoRaWAN」を用いて行う。従来、月1回の頻度でビル管理者が現地で検針作業を行っていた、電気メーター検針作業の遠隔管理・自動化により、作業の手間の削減(人件費などのコスト削減)、正確性の向上を図るとともに、テナント企業へのサービスとして、1時間単位での電気利用量の可視化ができるようになるとしている。

 今回は大崎電気工業が開発するスマートメーターをビルに設置し、センスウェイのネットワークサービスを通して、クラウドにデータを蓄積する仕組みを構築。検証場所は「Clipニホンバシビル」(東京都中央区)などで、2018年9〜11月までの3カ月間実施し、効果の検証結果をもとに、サービス化を進め、日本全国のビルへの展開に向けた検討を進める。

実証の概要 出典:三井不動産

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