米OpenAIは1月23日(現地時間)、「独自のWebブラウザを使用してタスクを実行できるエージェント」である「Operator」を発表した。リサーチプレビュー版を、まずは米国のPro(月額200ドル)加入者に提供開始した。
この「独自のブラウザ」は、OpenAIが開発した「Computer-Using Agent(CUA)」モデルに基づいており、GPT-4oの視覚能力と強化学習による高度な推論を組み合わせている。これにより、OperatorはWebページ上のボタンやメニュー、テキストフィールドなどのGUI要素と直接対話し、ユーザーに代わってタスクを実行することが可能だ。
例えばオンラインショップでの買い物やレストランの予約、旅行の計画と予約、経費精算サイトでの処理などを、ユーザーが希望や条件を入力すると代行する。
OpenAIが動画で紹介した例の1つはピザの宅配注文。「<店名>のミディアムサイズのピザを10枚注文して。バーベキューピザも追加ね。レストランが閉まっている場合は、できるだけ早い時間に予約して」という口語調のプロンプトを入力すると……。
DoorDashにアクセスしてリクエストに対応しようとする。
選択肢が複数ある場合はユーザーに確認を求めるようだが、このデモではどの程度自動化されているのかはよく分からない。
別のレストラン予約のデモでは、OpenTableでの予約の前にプロンプトの追加を求められていた。
ログイン認証情報などの機密情報の入力が必要な場合は、ユーザーに入力を要求してくる。
立ち上げ段階では、DoorDashやOpenTableなど、以下のネットサービスで利用可能になっている。
OpenAIはまた、Operatorは「有害なリクエストを拒否し、許可されていないコンテンツをブロックする」ように設計されていると説明した。
将来的には、公共部門のアプリでも利用できるようにしたいとしている。
OpenAIは将来的に、OperatorをPlus、Team、Enterpriseユーザーに提供し、「これらの機能をChatGPTに統合する」計画だとしている。
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