米NVIDIAは5月19日(日本時間)、同社のGPUと他社製CPUを接続する技術「NVLink Fusion」を発表した。富士通の次世代CPU「FUJITSU-MONAKA」もサポートし、NVIDIAのGPUとの連携を可能にするという。台湾で開催中のコンピュータ技術の見本市「COMPUTEX」で、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOがお披露目した。
NVLink Fusionは、NVIDIAが開発したCPUとGPU間を接続するインターコネクト「NVLink」に新しく加わる技術。これまでNVLinkは、NVIDIA製のCPU・GPUの接続にのみ対応していた。一方NVLink Fusionでは、同社製のCPU・GPUと、他社製のCPUや、特定の用途向けに最適化された半導体集積回路「ASIC」などを接続できるようアップデート。柔軟なAIインフラの構築を実現するという。
まずは、富士通と米Qualcomm Technologiesに提供する。例えば富士通では、2ナノメートルテクノロジーを採用したArmベースの省電力CPU・FUJITSU-MONAKAと、NVLink Fusionを連携。富士通のヴィヴェック・マハジャンCTO(Chief Technology Officer)は、「富士通の先進的なCPU技術とNVIDIAのフルスタックのAIインフラストラクチャを組み合わせることで、新たなレベルのパフォーマンスが実現する」とアピールしている。
NVLink Fusionは、AI向け半導体を製造する台湾のMediaTekや、Alchip Technologies、米Marvell Technologyなどから提供する。
FUJITSU-MONAKAは、富士通が2027年に投入を予定している次世代CPU。これに関し、富士通は24年11月、米AMDとの協業を発表。AMDのAI向けGPU「Instinct アクセラレータ」と組み合わせ、AI開発基盤の提供を目指すとしていた。今回のNVIDIAとの連携により、FUJITSU-MONAKAでは、GPU開発で競合する2社と協力する形になる。
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