コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が7月22〜24日にパシフィコ横浜で開催するゲーム開発者カンファレンス「CEDEC2025」で、セガが社内の生成AI活用について講演する。CESAが6月2日に公開したタイムテーブルから明らかになった。
セガは生成AIに関するセッションを2つ行う予定。タイトルは「安心安全に生成AIを使おう!社内で運用中の生成AIのガバナンスをご紹介」と「自然言語処理『ローカル』AIを利用したツール開発手法〜身近で安心、ローカルAIの導入と応用」。前者ではセガ社内の生成AI活用ガイドラインについて、後者はローカル環境で動作する生成AIの活用方法について講演する。それぞれの概要は以下の通り。
安心安全に生成AIを使おう!社内で運用中の生成AIのガバナンスをご紹介
近年、生成AIはゲーム開発にも大きな影響力を持っています。しかしながら、生成AIの利用には様々なリスクが伴います。当セッションでは、株式会社セガにおける生成AIの使用ビジョンを紹介し、安心安全な活用を実現するために整備されたガバナンス体制についてご説明いたします。
具体的には、生成AI委員会による生成AIガイドラインの策定と改定、社内問い合わせへの調査と裁定に関する取り組みを共有いたします。
自然言語処理「ローカル」AIを利用したツール開発手法〜身近で安心、ローカルAIの導入と応用
クラウドAIサービスを使用せず、ローカルPCで自然言語処理AIを動作させる意義と活用方法、ツールの実装と提供手法、社内展開したツールの開発事例を紹介します。
高度な自然言語処理ができるクラウドAIサービスは日々の作業に欠かせない存在になりました。一方、自PC上で実行できるAI(=ローカルAI)も急速に進歩し、特定の場面ではクラウドAIに匹敵する性能を持つようになっています。
ローカルで実行することには、クラウドサービスにはないメリットもあります。ゲーム開発現場には高性能GPU搭載PCが多く、その高いAI処理能力を活用できます。
このセッションでは、ローカルAIのメリット・デメリット、LLMのファインチューニング手法、Windows PC向けにPython製AIツールを提供する技法、特に共有AIサーバー開発について解説します。さらに、開発した社内向けツールと開発時のポイントも紹介します。
セガ以外にも、Cygamesやスマートフォンゲーム「ヘブンバーンズレッド」を手掛けるWFS、バンダイナムコホールディングス子会社のバンダイナムコエクスペリエンスも、生成AIの活用事例について講演する予定。
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