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ディズニーらと係争中のMidjourney、動画生成AI「V1」発表 月10ドルから どんな動画が作れる?(1/2 ページ)

» 2025年06月19日 15時38分 公開
[ITmedia]

 画像生成AIサービス「Midjourney」を提供する米Midjourney社は6月19日(日本時間)、同社初の動画生成AI「V1」を発表した。画像を入力すると、5秒の動画を生成する。まずは有料ユーザー向けに、MidjourneyのWeb版で提供を始める。

モーション例、左から右に変化(1/10、画像はデモ動画より引用、以下同)

 ユーザーが用意した画像か、Midjourneyの画像生成機能で作成した画像をもとに、5秒の動画を4種類生成。生成した5秒の動画は、約4秒ずつ、最大4回まで延長できるという。出力できる動画の解像度は不明だが、デモ動画の解像度は832×464だった。

 デモ動画では、人が歩いたり、複数人で楽器を演奏したりする姿が確認できる。馬やハムスターなど動物の映像に加え、非現実的なシチュエーションにも対応。石像が動いたり、ドラゴンの背中に乗って空を飛んだりする動画もある。アニメーション風の動画も複数あり、2人のキャラクターが剣でバトルする映像などが見られる。

 動画を生成する際には「automatic」と「manual」の2つのモードを選べる。前者は自動で、後者はユーザーの指示に応じて動きを付ける。被写体やカメラの動き方を2種類から指定できる機能も搭載。「low motion」は、カメラがほぼ静止し、被写体がゆっくり動くシーンに適している。一方「high motion」は、被写体とカメラがどちらも動くシーンに適しているという。ただしlow motionでは、全く動かない動画になることもあり、high motionでは、動画に乱れが生じる可能性もあるという。

 動画生成は、月額10ドル(1450円、1ドル145円換算、以下同)の「Basic」プランからでも利用できるが、月ごとに生成上限があるとみられる。月額60ドル(8700円)の「Pro」と120ドル(1万7400円)の「Mega」プランのユーザーには、基本の動画生成に加え、時間がかかるものの回数無制限で利用できる「relax mode」も提供予定。なお「持続可能な事業運営を確実にするためにあらゆる調整を行う」として、価格が変動する可能性も示唆している。

 Midjourneyは、2022年7月に画像生成サービスを開始。サービスが利用できる公式Discordサーバには、25年6月19日時点で2100万人以上のユーザーが参加するなど人気を博している。一方、同サービスを巡っては、米エンターテインメント大手のDisneyとUniversal(いずれも総称)が11日(現地時間)、Midjourney社を著作権侵害で提訴。今回公開した動画生成サービスについても、11日時点でリリースの予告があったことから、著作権侵害の可能性があると懸念を示していた。

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