米Anthropicは9月29日(現地時間)、AIモデル「Claude Sonnet 4.5」をリリースした。Sonnetは、Claudeモデルファミリーの中で高性能の「Opus」と低コストの「Haiku」の中間に位置するモデルだ。
Claude Sonnet 4.5は、Anthropicがこれまでリリースしたモデルの中で、ほとんどのタスクで最高の知能を持ち、特に複雑なエージェントの構築やコーディングにおいて最高の性能を誇るという。特に、アプリやソフトウェアツールを使う能力が大幅に向上しており、複雑なマルチステップタスクで30時間以上性能を維持できるとしている。
また、推論や数学でも大きな進歩を見せ、さらに、金融、法律、医療、科学技術(STEM)の専門家も、「Opus 4.1」を含む以前のモデルと比較して、専門分野の知識と推論能力が劇的に向上していることを認めているという。
Sonnet 4.5は機能面だけでなく、Anthropicがこれまでにリリースしたフロンティアモデルの中で、人間にとってより安全で信頼性の高い、最もアライメントが取れているモデルとなっているという。追従性や欺瞞、権力志向、妄想的思考を助長する傾向など、懸念される動作が大幅に減少している。これについてはシステムカードに詳細がある。
このモデルは同日から世界中で利用可能だ。一般ユーザーは、Claudeアプリを通じて利用でき、Claudeアプリ内でコード実行やファイル作成を直接会話に取り込むことができるようになっている。これらのコード実行やファイル作成の機能は、Claudeアプリのすべての有料プランで利用可能だ。
また、Claude Sonnet 4.5のリリースに合わせて、「Claude Agent SDK」もリリースする。これはClaude Codeを支えるインフラストラクチャと同じもので、開発者が独自のエージェントを構築する際に活用できるという。
さらに、8月にウェイトリストに登録したMaxユーザー向けに「Claude for Chrome拡張機能」も利用可能にした。また、一時的な研究プレビューとして、ソフトウェア生成機能「Imagine with Claude」もMaxユーザーに5日間提供する。
API経由でClaudeを利用する場合、価格設定は以前の「Claude Sonnet 4」と同じだ。トークン当たりの価格は、インプットトークン(入力)が100万トークン当たり3ドル、アウトプットトークン(出力)が100万トークン当たり15ドル。
また、Amazon Bedrockでも利用可能になっている。
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