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» 2009年02月13日 18時19分 UPDATE

科学なニュースとニュースの科学:種子島に行きたい!

「世界で最も美しいロケット発射場」と評される種子島宇宙センター。最近も、種子島から打ち上げられた「まいど1号」の活躍が伝えられています。ところで、ロケット発射場がどうして南の方に多いかご存じですか?

[堺三保,ITmedia]

 今回はあんまり科学技術そのものとは直接関係ない話題を一つ。

 皆さんはロケットの打ち上げを実際に見たことがあるだろうか? いや、正確には聞いたことはありますか、と尋ねるべきだろう。

 ロケット打ち上げ時の轟音は、その場にいて体感しないと想像もつかないくらい、ものすごいものなのだ。だって、数キロ離れた地点から見てるってのに、音の壁が身体にぶち当たってくるのをモロに感じるんだから。音っていうのは、空気の振動が耳の奥に伝わって、音として認識されるわけだけど、その振動ってやつが全身を揺さぶってくれるのだ。

photo 2007年9月14日、月探査衛星「かぐや」を載せて種子島宇宙センターから打ち上げられるH-IIA13号機=JAXAのWebサイトより

 さて、日本にはロケットの打ち上げを行っている場所は2カ所しかない。内之浦の内之浦宇宙空間観測所と種子島の種子島宇宙センターだ。どちらも、風光明媚な鹿児島県の自然に囲まれていて、種子島宇宙センターは「世界で最も美しいロケット発射場」と評されてもいる。

 残念なことに内之浦では現在大型ロケットの打ち上げは休止中だけど、種子島じゃつい先日もH-IIAロケットの打ち上げが行われたよね。

 と書いてはいるが、実は筆者は内之浦に一度行ったきりで、種子島を訪れたことはない。一度は行ってみたいとすごく思ってるんだけど、なかなかねえ。

 ところで、なんでロケットの発射場って南の方に多いか、知ってます?

 あれは、ロケットを打ち上げるとき、赤道に近い方が、地球の自転の速度を利用しやすいからなんだそうで。

 地球の重力圏から脱出するには、第一宇宙速度といって、秒速7.9キロ以上の速度を出さないといけないんだけど、赤道上から真東に向かって打ち上げたら、そこから地球の自転速度である秒速0.46キロ分だけ差し引くことができる。てことは、その分、燃料を節約できるってこと。

 この、差し引ける速度は、緯度が高くなる(北の方に行く)ほど小さくなっちゃって、緯度30度の位置にある種子島宇宙センターだと、秒速0.4キロだけ差し引けるんだとか。

photo 2006年12月18日のH-IIA11号機打ち上げ=JAXAのWebサイトより

 いやまあ、それはさておき、そんな種子島から奄美大島にかけての地域で、7月22日、国内の陸地では46年ぶりとなる皆既日食が観測されるという話が新聞に出てた。島々の方でも、観光の好機ということで、ツアーが組まれていたりするらしい。

 もっとも、基本的には人口の少ない離島が多いので、中には今から受け入れ準備に大わらわだったりしてる島もあるらしいんで、それなりの心構えはしてから行った方がようさそうだけどね。

 風光明媚な南の島で、ロケットの打ち上げ施設とかを見学したり、海水浴したりして、さらには皆既日食まで観測できるって、かなり良いよねえ。

 あー、9月のロケット打ち上げの時はムリだけど、7月ならちょうど夏休みだし、種子島まで日食を見に行ってみたいなあ。

 皆さんもどうですか?

堺三保氏のプロフィール

作家/脚本家/翻訳家/批評家。

1963年、大阪生。関西大学大学院工学研究科電子工学専攻博士課程前期修了(工学修士)。NTTデータ通信に勤務中の1990年頃より執筆活動を始め、94年に文筆専業となる。得意なフィールドはSF、ミステリ等。アメリカのテレビドラマとコミックスについては特に詳しい。SF設定及びシナリオライターとして参加したテレビアニメ作品多数。最近の仕事では、『ダイ・ハード4.0』(翻訳:扶桑社)がある。2007年1月より、USCこと南カリフォルニア大学大学院映画学部のfilm productionコースに留学中。目標は日米両国で仕事ができる映像演出家。

ブログは堺三保の「人生は四十一から」


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