【基礎編】「書き疲れて字が雑」を防ぐ3つの技今から書く「キレイな字の年賀状」(2/3 ページ)

» 2008年12月18日 08時50分 公開
[豊島美幸ITmedia]

ささっとおさらい――「書く前の基礎」と「書く文字の基礎」

悪筆が直る11の技

基本技その1:書く時の基本姿勢

(1)手首だけで書いていないか

(2)紙との距離の取り方

(3)筆の角度も大事

基本技その2:情報を速く伝える

(4)中心線を字の中心に

(5)上下の余白の長さを同じに

(6)苗字と名前の間に、少し空白を作る

応用技:すぐ見栄えのいい字にする

(7)画数に合わせて文字サイズを調整

(8)狭いスペースに文字をバランスよく収めるには縦線を短く

(9)横に伸ばしたり、斜めに払う線は大胆に長く

(10)上下バランスは同じ縦幅に

(11)左右バランスは、右が左の倍の横幅に


「小指だけに力」で、たくさん書いても疲れ知らずに

 【基礎編】では、特に年賀状書きなど、大量に書く時に役立つ技に注目した。長時間書いてもキレイな字をキープするには、書いていて疲れないことが重要だ。疲れると徐々に姿勢が崩れたり、手の動きが雑になり、それに伴って字も崩れてくる。

 基本技その1:書く時の基本姿勢では肘全体で書くことに触れた。手首を使うと字が曲がり、手首も疲れやすくなるからだ。手首だけでなく、ペンの持ち方も疲れに大きく影響する。

 ペンの正しい持ち方はお箸の持ち方に似ている。お箸を持った時の中指と薬指の間の方の箸をスーッと抜く。そして持ちやすい位置まで下げて、小指を少し丸めればペンの持ち方になる。

 とはいえ、いくら正しくペンを持っても、手の指自体の力の入れ具合がおかしいと、字が書きにくいだけでなく疲れやすくなり、キレイな字から遠ざかってしまう。

 高宮先生は「小指だけに力を入れましょう」とアドバイス。丸めた小指の腹は、手のひらの丘部分をピンポイントで押す。力の入れ具合は、その押された箇所の周りが心持ちぷくっと膨れる程度で、「あまり入れなくていい」

 また、力の入りやすい人さし指、親指、中指など、小指以外の指はペンに添えているだけにすること。こうするとペンを個々の指に偏らず手全体に力が入り、バランスのよいキレイな字が書け、しかも疲れづらくなるというのだ。

 筆者の場合、「小指だけに力」という持ち方に慣れていないため最初は戸惑ったが、意識を小指だけに集中させ、ほかの指を自然に任せてクルクルとらせんを書いてみると、思っていたより楽に書けた。また、手のひらの丘がぷくっと膨れるには、予想よりやや力が必要だった。

 「小指だけに力」は慣れるまでは違和感があるかもしれないが、慣れればより上達が早くなるという。

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