(1)手首だけで書いていないか
(2)紙との距離の取り方
(3)筆の角度も大事
(4)中心線を字の中心に
(5)上下の余白の長さを同じに
(6)苗字と名前の間に、少し空白を作る
(7)画数に合わせて文字サイズを調整
(8)狭いスペースに文字をバランスよく収めるには縦線を短く
(9)横に伸ばしたり、斜めに払う線は大胆に長く
(10)上下バランスは同じ縦幅に
(11)左右バランスは、右が左の倍の横幅に
【基礎編】では、特に年賀状書きなど、大量に書く時に役立つ技に注目した。長時間書いてもキレイな字をキープするには、書いていて疲れないことが重要だ。疲れると徐々に姿勢が崩れたり、手の動きが雑になり、それに伴って字も崩れてくる。
基本技その1:書く時の基本姿勢では肘全体で書くことに触れた。手首を使うと字が曲がり、手首も疲れやすくなるからだ。手首だけでなく、ペンの持ち方も疲れに大きく影響する。
ペンの正しい持ち方はお箸の持ち方に似ている。お箸を持った時の中指と薬指の間の方の箸をスーッと抜く。そして持ちやすい位置まで下げて、小指を少し丸めればペンの持ち方になる。
とはいえ、いくら正しくペンを持っても、手の指自体の力の入れ具合がおかしいと、字が書きにくいだけでなく疲れやすくなり、キレイな字から遠ざかってしまう。
高宮先生は「小指だけに力を入れましょう」とアドバイス。丸めた小指の腹は、手のひらの丘部分をピンポイントで押す。力の入れ具合は、その押された箇所の周りが心持ちぷくっと膨れる程度で、「あまり入れなくていい」
また、力の入りやすい人さし指、親指、中指など、小指以外の指はペンに添えているだけにすること。こうするとペンを個々の指に偏らず手全体に力が入り、バランスのよいキレイな字が書け、しかも疲れづらくなるというのだ。
筆者の場合、「小指だけに力」という持ち方に慣れていないため最初は戸惑ったが、意識を小指だけに集中させ、ほかの指を自然に任せてクルクルとらせんを書いてみると、思っていたより楽に書けた。また、手のひらの丘がぷくっと膨れるには、予想よりやや力が必要だった。
「小指だけに力」は慣れるまでは違和感があるかもしれないが、慣れればより上達が早くなるという。
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