コスト削減や働くモチべーションについて、経営層と現場で働く社員との意識の差はないだろうか。NTTレゾナントが中小企業の経営層を対象にアンケートを実施した。
経営層の半数が、社員のモチベーションが下がっていると認識しながらコスト削減をしている――。NTTレゾナントが2009年12月18日〜12月21日に実施した、コスト削減と働くモチベーションに関する調査で分かった。gooリサーチ上のネットアンケートで、社員規模が10人〜299人の中小企業の経営層(部長職、取締役など)が対象。有効回答数は420人。
コスト削減によって、約半数が社員間で不満が出ていると「感じている」と回答。「現場を理解していない」(44.4%)、「働きにくくなった」(43.4%)、「業務を理解していない」(40.5%)などの現場の理由を推測しているという。
少なくとも4人に1人が、コスト削減によって現場の業務に支障をきたしていることを把握している。しかし、69.8%が対応策を「実施していない」と答えており、対応が遅れていることも明らかになった。
とはいえ今後もコスト削減を「積極的に実施する」(24.3%)、「実施する」(65.0%)が大半。引き続きコスト削減を実施する意向を示した。
その際の懸念は、「社員のモチベーションが低下すること」(45.3%)が最多で、NTTレゾナントは「コスト削減にともなう影響が社員の業務におよぶことを懸念している経営層が多いことがうかがえる」と分析。このほか「継続的に実施できるか分からない」(21.1%)、「業務に支障をきたし業績が悪化する可能性がある」(17.3%)という懸念も挙がった。なお、これらの懸念を解決したいかという問いでは、9割以上が「大変思う」「思う」と答えている。
コスト削減が社員のモチベーションを下げる要因になっていると認識している人が、「大変思う」(8.6%)、「思う」(45.5%)で半数以上を占めた。
95%がコスト削減を実施しながら、社員のモチベーション向上につながる施策があれば実施したいと回答。「コスト削減しながらも、社員のモチベーションを下げない施策を模索する経営層の姿勢が見える」(NTTレゾナント)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.