大学生の頃、ドイツ語の先生からこんな話を聞いた。「外国語の勉強を真剣に志すならば、“その言語で夢を見る”までがんばってみなさい――」
2010年02月02日〜2010年02月08日
先週のBiz.IDで最も読まれたのは、「2008年製はハズレ? HDDのデータ復旧、依頼が多いメーカーは」。2位には永田豊志さんの「Twitterはじめましたリポート」(続編もどうぞ)が、3位には30代のダイエット連載から「知りたくなかったテキサス・バーガー」がランクインした。
筆者が大学生の頃、ドイツ語のT先生(日本人)からこんな話を聞いた。
外国語の勉強を真剣に志すならば、「その言語で夢を見る」までがんばってみなさい。英語なら英語を、ドイツ語ならドイツ語を、夢の中でも君が喋っていたとしたら、それはひとまず“一人前”になれた証なのですよ――。
T先生は、大学院生時代に師事していた教授に同じ話を聞かされ、「ドイツ語の夢を見る」ことを目標に毎日朝から晩まで勉強し続けた。初めて目当ての夢を見ることができたのは20代の後半。目が覚めたときの感動を、今でもよく覚えているという。
筆者はろくに授業にも出ない不真面目学生だったので、今では「ドイツ語? 10までは数えられますよ」というレベルなのだが(T先生ごめんなさい)、この話は強く印象に残っている。
ドイツ語の夢は一度も見たことがない筆者だが、「仕事の夢」なら最近よく見る。夢の中では、会議をしたり、取材に行ったりするわけではなくて、そのものずばり「記事を書いている」のだ。「執筆夢」を見ているときの思考は極めて具体的なもので、トレースすると大体こんな感じになる。
(この文章、どうして読みにくいんだろう。……む、主語の位置が悪いのかもな。テンの打ち方もよくない。ここをこうして、こう直せば……よしよし、だいぶマシになったぞ)
「ウソ言うな」と思う読者もいるかもしれないが、残念ながらホントなのですよコレが……。目が覚めて跳び上がって喜んだというT先生と違って、筆者はほとんどの場合「うげー。今日も1本書いちゃったよ」という感想。「これも一人前になった証ですかな」などと力なくつぶやきながら出社し、PCを立ち上げ、今度は本当に記事を書き始めるのである。
そんな筆者を見て上司は、「スギモトくん、今日も元気がないねえ」などと言うわけだが、そんなことはないんですよ、実際。昼も夢中で、夜も夢中で、寝ても覚めても記事を書いているんですよ。いやホント……(とここまで書いた原稿を上司に見せたら、「オレは夢の中で1日3本は書いてる」とのこと。いや、おみそれしました)。
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