今度はSOHO向けも! 「ラ・レジデンス表参道」に行ってみたソーシャルアパートメントに住んでみた

一人暮らしのような、共同生活のようなシェアスタイル「ソーシャルアパートメント」に、セレブな表参道エリアの物件が登場した。

» 2010年03月17日 16時00分 公開
[小野田涼子,Business Media 誠]

 ルームシェア、シェアハウスという居住スタイルが、20代〜30代を中心に注目を集めている。

 友人同士で1つの部屋や家を借りる共同生活から、見知らぬ人同士が集まるシェア専用物件まで、シェア生活と言ってもさまざま。前回(といっても2009年5〜6月だが)紹介したグローバルエージェンツの「ソーシャルアパートメント」は、個々の空間は確保しつつ、共用スペースでほかの入居者ともコミュニケーションが図れるというシェアスタイル。従来のシェア生活のイメージであった「一軒家や1つの部屋で雑多な生活」「家賃などは安く済むけどプライベートの空間がない」などとは一線を画すコンセプトが新しかった。

 このソーシャルアパートメントは、マンション一棟が丸々シェア物件となる。つまりマンションの入居者全てがシェア仲間というわけだ。それぞれ鍵のかかる個室はあるが、キッチン、風呂トイレ、ラウンジなどは共用。従って、自分だけの空間を確保しつつ、ほどよく入居者ともコミュニケーションが取れる仕組みとなっている。どの物件もリビングルームとなる共用ラウンジに、有名デザイナーによる家具や大画面液晶テレビなどを設置し、一人暮らしではなかなか味わえない空間やコミュニケーションを楽しめるのである。

表参道から徒歩5分、長屋形式でSOHOもOK

カフェなどが立ち並ぶ通りから一本入った道の、美容院と雑貨屋の間を入っていくと……
コンクリート打ちっぱなしのおしゃれな「ラ・レジデンス表参道」

 今回、ソーシャルアパートメントに新しい物件ができた。東京メトロ表参道駅から徒歩5分ほど、国道246号線から一本中に入った、青山寄りのエリアに新たに誕生した「ラ・レジデンス表参道」である。都内の人気スポットの1つ、表参道ヒルズの裏300メートルほどに位置し、原宿や外苑前も徒歩圏内。周囲には有名なカフェやレストランが点在し、週末になるとたくさんの人が表参道散策を楽しんでいる。そんな便利で華やかな場所でありながら、数分ですぐに閑静な住宅街という場所で、しかも入り口から建物が少し奥まっているため、敷地内に入ればとても静かな空間だ。

 コンクリートうちっぱなしの建物は築10年ほどだが、外見も内装も充分きれいでスタイリッシュ。元々も外国人建築家が設計した住居用マンションだったので、それほど大きくリノベーションしていないとのこと。さっそく中を拝見しようと入り口へ……ん? ドアがいくつもある?

 「今回の物件は長屋形式なんですよ」と物件を案内してくれたグローバルエージェンツの山崎剛代表取締役。……長屋、と言われるとどうしても下町の木造平屋をイメージしてしまうのだが、近年ではテラスハウスなんて呼ばれてもいる集合住宅のことである。複数の住戸が壁を共有しながら連なり、それぞれ玄関は独立しているというスタイルで、このラ・レジデンス表参道の場合、各棟1フロアに2部屋ずつの2階建てが4棟連なっており、真ん中の1棟のみ3階があって、そこに共用ラウンジと屋上への入り口がある。バス、トイレ、キッチンは各棟に1つずつあるので、最大4部屋の住人でその共用部分をシェアすることになる。


(左)共用の入り口。1F左手と奥に一部屋ずつ、2Fにも2部屋個室がある。(中央)それぞれの棟に玄関がある長屋スタイル。(右)共用のキッチンは広いシンクと3口コンロ。大型の冷蔵庫と食器乾燥機もある。ちなみに乾燥機付き洗濯機もキッチンにある

 これまでのソーシャルアパートメントは、マンション1棟に対し、大きなキッチンとラウンジが一緒になっていたものが多かったが、ここラ・レジデンス表参道の場合、基本的な生活は各棟内で済んでしまうため、住居内でたくさんの住人と顔を合わせることは少ないかもしれない。筆者が以前、体験取材した「ソーシャルアパートメント恵比寿」では、帰宅してとりあえず地下のラウンジに行けば誰かがご飯を食べていたり料理をしていたものだが、この物件だとラウンジのある棟以外の住人は積極的にラウンジに集まるだろうか……。老婆心ながらちょっと心配してしまう。

 とはいえラ・レジデンス表参道のラウンジは魅力的なのだ。1つはソーシャルアパートメントではお馴染み大画面液晶テレビ。もちろん共用のゲーム機(プレイステーション 3)もあるので、ソファにゆったりと座りながら住人と対戦ゲームもできる。そしてすぐ横が屋上テラスであり、壁全面がガラス張りになったラウンジは、天気のよい日はそれは居心地のよい素敵な空間になるだろう。反対側の壁は一面本棚。住人が持ち寄る本で埋まると、どんな書架ができあがるだろうか。


3階にある共用ラウンジ。左に一面の本棚、右は屋上テラスへと抜ける窓。代々木方面を見渡せる屋上テラス

ノマドワーカーにもおすすめ

窓が大きく開放的な部屋。右側には大型クローゼットも付いている
筆者大絶賛のパン。本当に美味しい……

 個室は約9〜約23平方メートルと、いくつか広さの異なる部屋を用意。ソーシャルアパートメントシリーズでは、各部屋水道・光熱費・インターネット代も込みで、共用スペースには週に何度かクリーニングも入るのが基本だが、このラ・レジデンス表参道では、各個室にもルームクリーニングが入る。こうした諸条件のほか、各所へのアクセスも便利な立地でSOHOやノマドなワークスタイルを好む人に特におすすめの物件だ。

 また、ラ・レジデンス表参道ならではのユニークなサービスとして、近所のカフェから週末、パンとコーヒーの宅配サービス(要予約)も検討中とのこと。このパン、試食させていただいたのだが本当に美味しくて、筆者はうっかり翌日にもランチを食べに行き、パンをテイクアウトしてさらにその翌日と3日間そのカフェのパンを食べ続けてしまったくらいである。週末、届いた焼きたてのパンとコーヒーを、さんさんと陽の光が降り注ぐラウンジでブランチ――。想像するだけでステキ過ぎる(おっと、よだれが……)。

 気になる賃料は、部屋の広さによって9万5000円〜15万3000円ほど(管理費ほか別途費用あり)。このエリアでの一人暮らしの相場と比較すると、安いのだろうか? 高いのだろうか? 表参道近辺は戸建が多かったり、マンションでも築年数が経っているものが多かったりと、なかなか手ごろな一人暮らし物件というのが少なそうだということを考えると、共用スペース込みのスペースに、プラスαの楽しいコミュニケーションが付いてこの家賃、決して高くないと思われる。気になる人はぜひ、物件ページをチェックしてほしい。

 グローバルエージェンツではこのほか、3月20日〜22日にオープン前の「ソーシャルアパートメント松原団地」で「ソーシャルアパートメント体験イベント」を開催。内見ついでに、いろいろな人とラウンジでくつろぎながらのコミュニケーションを楽しんで、擬似シェア生活体験をしてみるのもおすすめだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ