連載
» 2011年08月31日 17時00分 公開

ソーシャルブランディングの時代:ソーシャルメディア別ワンランク上の活用法 (2/8)

[大元隆志,Business Media 誠]

記事タイトル3つのポイント

 ブログの記事を読んでもらえるかどうかの大半は、記事のタイトルで決まります。Twitterで誰かの記事が紹介されていても、自分に関係のなさそうなタイトルであれば、クリックしない人が多いでしょう。

 また、Twitter以外にも、RSSリーダーを利用して情報収集している人達も多く存在します。そういった人達の元には、毎日数千件の新着記事の情報が届きます。ここでも、興味のないタイトルの記事はクリックされることなく「既読」にされていくでしょう。読んでもらうためのタイトルを考える3つのポイントを紹介します。

簡潔で分りやすく記事全体を表す

 タイトルの長さは最大30文字くらいとし、記事全体に何が書かれているかが1行程度で伝わるようにします。TwitterやRSSではタイトルしか見てもらえないケースがほとんどなので、伝えたいことがきちんと含まれたタイトルを考えましょう。

ターゲットに響くキーワードを混ぜる

 記事タイトルには、あなたの書いた記事の読者ターゲットが検索しそうなキーワードを含むようにします。あなたがもし、自分の書いた記事を検索する側だったとしたら、どんなキーワードで検索するかという視点で思いついたキーワードを含めるとよいでしょう。

数字を混ぜる

 「○○の3つのメリット」といったように、数字が含まれたタイトルは人の興味を引くのに効果的です。

共感を呼ぶ文章構成

 ソーシャルメディア時代では、ブログの記事タイトルで興味を惹きつけることよりも、さらに重要なことがあります。ただ読んでもらうだけでなく「共感」してもらうことです。あなたの記事に共感してもらうことで、Twitterで記事が紹介されます。Facebookで「いいね!」が押されていきます。そしてファンが増えていきます。ただ読んでもらっただけでは、共感されることはありません。

 私の現在までの経験で得た、共感を呼ぶための文章構造を紹介します。この構造は4つのパートで構成しています。

 ニュースサイトにある多くの記事には、この4つのパートの2ブロック目「事実/状況説明」しか載っていません。速報性が武器であるニュースサイトなら、それだけでも十分な読者数を期待できますが、個人がどれほど頑張っても、専門のニュースサイトに速報性で勝つのは至難の技です。速報性以外のプラスアルファを付け足すことによって、個人の書いた記事でも多くの人に共感を持って読んでもらうことが可能になります。

全体の文字数

 140文字という短文のTwitterの普及以降、人気のあるブログでは約1000文字から2000文字前後の長文が好まれる傾向があります。第3章の「キュレーション能力を磨く」を参考にして、いま世の中で求められているテーマを2000字前後で1つの記事にします。

導入部分

 初めの100文字くらいは、なぜその記事を書こうとしたか、読者にとって何のメリットがあるのかを簡潔に伝え「読みたくなる」気持ちにさせるための部分です。キャッチーな言葉で読者の目を引くことがポイントです。「今週話題になった×××について」といったように、世間で話題になっていることに触れてみたり「私も関わっている×××について」といったように、自分が関連していることを匂わせることで読者の気を惹きます。読者が続きを読みたくなるように期待感を煽りましょう。

事実/状況説明部分

 今から書こうとしている内容について、ニュースサイトや調査会社のリポートなど、信頼できるソースを提示します。信頼できるソースがある記事とない記事とでは、拡散される率が異なり、ソースを明示している方が高くなります。信頼できるソースがある場合は、リンクを貼るなどして明示するようにしましょう。

事実から得られる独自の考察部分

 単なる事実の提示だけでは、ニュースサイトと変りません。あなたの知見を活かして、一歩踏み込んだ考察や関連ニュースなどを組み合わせ、話に厚みを持たせます。初めは難しいかもしれませんが、キュレーション能力を高める努力を継続することで、1つのニュースが他にどんなことに影響を及ぼすかといった想像力が働くようになってきます。

メッセージ、主張部分

 ここまでは主に「事実」に基づいた考察を客観的に説明するパートでした。ここの最後のパートでは、あなたがそれに対してどう思ったかを書きます。世の中に対して訴えかけたいことを書きます。ここで読者の感情に訴えることができれば「共感」につながります。

ソーシャルプラグインを設置

 メッセージ、主張部分で感情が揺さぶられ「ためになった」「感動した」「面白かった」と読者が感じてくれたとき、即座にFacebookやTwitterで記事に投稿してもらえるように、ソーシャルプラグインを設置しておきます。記事の先頭と最後尾に設置しておくことで、紹介してくれる可能性が高くなります。

ブログへの投稿頻度

 ソーシャルメディアが普及するまでは、ブログに毎日記事を投稿することがアクセス数アップの常識と考えられていました。しかし今では、記事の内容が面白ければTwitterなどを通じて瞬く間に拡散、ブログ開始早々に数万PVを集める例も少なくありません。

 そのため、毎日記事を書くことには固執せず、書きたいテーマが見つかった時に丁寧に書き上げることをお薦めします。量より質を追求した方が、ブロガーとしてのステップアップも早くなるでしょう。私は週1回の投稿を目標に書いています。1週間に起こったニュースのうち、一番重要だったニュースを深掘りして記事を書くよう心掛けています。

コメント欄をFacebookと連動させる

 ブログのコメント欄をFacebookのソーシャルプラグインの物に差し替えることで、以下の効果を期待できます。

  • コメントを付けた人のFacebook内に記事が紹介
  • 実名によるコメントなので建設的なコメントが増加

 コメント欄の差し替え方法は以下の通り。使っているブログによっては利用できない場合もありますが、そうでなければ、図の手順でFacebookコメントが利用可能になります。

インフルエンサーからの紹介をブログに貼る

 「何を」言ったかよりも「誰が」言ったかがクチコミ発生のポイントであり、信頼獲得のポイントでもあります。例えば、書いた本人が自分のブログで「この記事は面白い」とつぶやくよりも、佐々木俊尚氏が「この記事は面白い!」とつぶやいた方が読んでみたくなる人は多いでしょう。これが「ソーシャルフィルタリング」です。インフルエンサーからの発言であれば、人々は次の行動に移りやすくなります。

 もし、こういった有力なインフルエンサーから、自分の書いた記事や作品がつぶやかれたら、そのつぶやきを保存して、第3者に見えるようにしておくことで、あなたの記事の質の高さなどを、そのインフルエンサーの威光を借りて証明できます。

 私は、佐々木俊尚氏や孫正義氏が自分の記事をTwitterで紹介した時に、該当記事の最後の部分に、その「つぶやき」を貼り付けるようにしています。著名人が紹介しているという証拠を貼っておくことで、自分の記事の質を彼らの威光によって証明してもらうためです。

バイラルするかどうかは読まれる前から決まっている

 ソーシャルメディアを導線とし、ブログに集客する場合に注意すべきポイントがあります。その記事が「共感」を生むかどうかは、読まれる前にほぼ決まっているということです。

 なぜなら、読書はあなたの振る舞いを常に導線で見ているからです。その導線の場所が例えばTwitterなら、Twitterでの日ごろの言動が多くのフォロワーに見られています。そこでの言動が傲慢(ごうまん)で「嫌な人だな」と感じられていては、どんなに良い記事を書いても、否定的な気持ちで読書は記事を読むことになります。どんなに良い記事を書いても「紹介したくない」という気持ちが働くかもしれません。

 ソーシャルメディアは「感情」が大きくモノを言う空間です。普段からあなたが好かれているか、好かれていないかで、拡散される可能性は大きく変わるということをよく覚えておいて下さい。あなたを「応援したい」そう思ってくれている人達がたくさんいれば、彼らはあなたに代わって、あなたの記事を世界中に届けてくれるでしょう。

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