キングジムが発表したiPadドッキングスキャン「iスキャミル」。PCレスで紙文書を手軽に電子データ化、ファイリングすることでタブレットを使った新たな文書活用の在り方が期待できる。
キングジムが2月17日に発売するiPadドッキングスキャナ「iスキャミル」(1万5540円)。先に公開した記事の通り(iPadとドッキング――キングジムがPCレススキャナ「iスキャミル」)、専用の無料アプリ「i-Scan」をインストールしたiPadを接続してスキャンを開始すれば、A4用紙の場合、1枚当たり25〜35秒(※)で最大解像度300dpiのJPGデータに変換できる。
(※)編集注:初出時、約10秒としていましたが、読み取りをしてカメラロールに保存するまでの正しい時間は25〜35秒でした。お詫びして訂正いたします(2012年2月2日)
本体サイズ約308×111×72ミリ(幅×奥行き×高さ)、重さ約655グラム(同梱品除く)。委託開発を担当した台湾メーカーのマステックシステムズによると「アップル製品であるiPadと接続しても違和感のないデザインにした」という。
紙文書をスキャンして電子データ化する“自炊”人気でコンパクトスキャナ製品に注目が集まる中、iスキャミルはPCレスで紙文書を手軽にデジタルデータ化でき、それらのデータをiPadで一元管理可能とする点が特徴といえそうだ。
キングジムでは、2008年のiPad発売当初から考えていたドッキングスキャナの開発を進めるに当たり、同様の構想を持っていたマステックシステムズの存在を知った。その後コンタクトを重ね、今回の商品化に至ったという。
商品担当の熊井大地さんはICT総研の調査データを引き合いに出しながら「右肩上がりを続けるタブレット市場を見て分かる通り、いま時代はペーパーレスのムーブメントが起きている。ビジネスパーソンの文書管理も電子データ化してファイリングという方法を取り入れることで、営業活動や名刺管理など、さまざまなシーンにおいて電子化した文書データが活用できる」と話す。
またiスキャミルは、電源OFFの状態であれば充電器として機能する。iPadだけ電源ONにして、デジタルフォトフレームのように使うといった用途も考えられるだろう。
今後はOCR機能、ソーシャル機能などのアップデートを予定している。なお、カメラロールに画像を直接アップロードできないiPhone、iPod touchについては接続して充電はできるがスキャンに対応していない。
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