より使いやすく高速に――新世代ドキュメントスキャナ「ScanSnap iX500」スマホやタブレットと直接連携

約3年半ぶりにScanSnapのフラッグシップ機がモデルチェンジ。新デュアルコアCPUの採用と、業務向けモデルから転用した給紙機構により、飛躍的な機能強化を果たした。

» 2012年11月12日 17時34分 公開
[ITmedia]
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読み取りを25%高速化、PCを使わずにスマートフォン/タブレットと連携可能に

「ScanSnap iX500」

 PFUは11月12日、ドキュメントスキャナ「ScanSnap」シリーズの新モデル「ScanSnap iX500」を発表した。PFUダイレクト価格は、本体単体が4万9800円、ファイリングソフト「楽々ライブラリ Smart V1.0 with Magic Desktop V1.0」を付属する「iX500 Deluxe」が5万4800円。両モデルともに11月30日より発売する。

 ScanSnap iX500は、同社のフラッグシップモデルである「S1500/S1500M」の後継にあたる製品だ。約3年半ぶりとなる今回のモデルチェンジでは、ハードウェアとソフトウェアの両面で機能が大幅に進化している。ポイントは大きく分けて3つ。

 1つは独自のデュアルコアCPU「GIチップ」を採用した点で、これにより従来PC側で行っていた画像処理をScanSnap単体で行えるようになり、読み取り速度を大幅に向上。S1500の読み取り20枚/分(A4両面カラー、300dpi時)から、iX500では25枚/分へ高速化した。

 また、GIチップには無線LAN機能も内蔵されており、ScanSnap単体でスマートフォンやタブレットとのWi-Fi接続を実現したのが目を引く。これにより、本体のScanボタンを押すだけで、スキャンしたファイル(PDFまたはJPEG形式)を直接iOSやAndroid端末に転送できるようになった(従来のS1500でも同様の機能は実現していたが、これまではPCを経由する必要があった)。スマートフォン/タブレットとの連携において、非常に手軽かつ利便性を増したのが2つ目のポイントだ。

新しい画像処理プロセッサを採用し、読み取り速度を25枚/分に向上。さらにPCを使わずに、ScanSnap iX500でスキャンした原稿を直接スマートフォンやタブレットに転送できるようになった

 そして3つ目は、ScanSnapシリーズで初めて給紙機構にブレーキローラーを導入した点だ。これは同社の業務用ドキュメントスキャナである「fi-6140Z」などで培った技術を転用したもので、読み取り枚数で20万枚の耐久性を持つ安定した給紙性能を実現したほか、S1500に比べて読み取り対応原稿も拡大し、エンボスの入ったクレジットカードのような媒体もスキャンできるようになった。

ScanSnapシリーズで初めてブレーキローラーによる原稿分離方式を採用。大量かつ安定した給紙を実現したほか、読み取り対応原稿の幅も広がった

 このほか、ソフトウェアのクイックメニューに、「お気に入り」と「おすすめ」が加わり、ユーザーが多用する機能を表示したり、スキャンした原稿によって関連するアプリケーションを推奨表示する(名刺を読み取ると名刺関連アプリを表示する)など、使い勝手を向上させる改良が施されている。また、細かいところでは、両面原稿の裏写りを軽減する機能が「読み取りモードオプション」に追加されたほか、Mac OSでWord/Excel/PowerPoint文書に変換したり、検索可能なPDFファイルをアイドル時に行う「バックグラウンドOCR」といったMac向け機能も強化されている。

 

新しいクイックメニューでは、アプリの使用頻度や読み取った原稿サイズを判定して関連アプリケーションを表示する「お気に入り」「おすすめ」機能が追加された。また、Mac OS向けの機能も強化されている

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