日中、喫茶店や公園などでくつろぐビジネスマンを見かけることがある。さぼっているように見える彼らをうまく動かす方法とは?
世の中には、営業マンをさぼらせないようにすることが上司の仕事だと思っている人がたくさんいますが、それは本当に大事なことなのでしょうか?
わたしの答えは「NO」です。
なぜなら、さぼっているように見えて、実はさぼっていなかったり、さぼっていたとしても、楽しくてそうしているわけではないからなのです。
まず、売れてる営業マンの場合、さぼっているように見えても、喫茶店で頭の中を整理したり、気分を変えるために公園に行ったり、映画を見たりしているのです。
こうした自己管理のできる人に、他者からの介入は逆効果です。
では、売れていない営業マンはどうでしょう?
彼らはさぼりたくてさぼっているのではありません。どうしていいのか分からないため、身動きが取れなくなっているのです。
営業に行けば「必要ありません!」とお客さんから強い口調で断られるし、会社に戻れば「売れるまで帰ってくるな!」と上司に怒られる。前にも後ろにも進めなくなって、やむを得ず真っ暗な気持ちで喫茶店で時間を過ごしているのです。
こんな状態に陥っている営業マンに「さぼるな! とにかく客先に行け! 営業は気合だ!」などと言うことに、何の意味があるのでしょう。
このような行き詰まった営業マンを作らないために会社やリーダーがやるべきことは、もう一度、営業の作業工程を確認し、成果に結びつくようアドバイスすることです。ターゲットの再確認、リストアップの方法、事前に調べておくべきお客さんの情報、ファーストアプローチの際のトーク、そのときに見せる資料の内容などを一緒に確認します。
作業工程を確認したら、その中の重要指標をピックアップして、進捗(しんちょく)を把握するためのツールを使い、誰がどこでつまづいているのかを分かるようにして、その上で的確な指導やアドバイスをする――。この「プロセスマネジメント」こそが、会社やリーダーのすべきことなのです。
今の市場は「行けば売れる」市場ではありません。いくらがんばっても、売り方をまちがえるとまったく売れないのです。
そんな市場で、リーダーのあなたがやるべきことは、「営業マンをさぼらせないこと」ではなくプロセスマネジメントを行い「営業マンがさぼらなくてもいい状況」を作ってあげることなのです。
※この記事は、誠ブログのさぼらせなければ売り上げは上がるのか?より転載、編集しています。
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