11年目のほぼ日手帳、テーマは“スマイル”――ビジネス向け「WEEKS」も拡充:手帳2012
ほぼ日手帳2012年版が9月1日に発売。11年目を迎える今年のテーマは「Smile」。大きな変更こそないが、カバーラインアップを中心に製品としての熟成が進んでいる。
東京糸井重里事務所は8月18日、東京・北青山で2012年版「ほぼ日手帳」の発表会を開催した。2012年版のテーマは「SMILE」で、9月1日に発売する。
手帳のラインアップは2011年版と同じく文庫サイズの「オリジナル」、A5版の「カズン」、ビジネスマン向けの縦長サイズ「ほぼ日WKEEKS」の3種類。「今年はここが変わりましたという大きな違いはありません」と糸井重里氏自らが説明したように、オリジナル、カズンとも大きな変更点はなかった。一方、手帳カバーのバリエーションは史上最多となった。
時間軸をなくし、メモも増量――WEEKS
大きな変更はないという2012年版のほぼ日手帳のオリジナルやカズンだが、大きな変更があったのが2011年版から加わった「ほぼ日WEEKS」だ。2011年版との違いは、見開き左の週間スケジュールページの時間軸。これまでは9、12、15、18と3時間ごとに記していた時間軸がなくなり、横線を3等分する2つの「・」を上部の罫に設けた。これによって、「午前」「午後」「夜」という区分で使えるようになる。横書きで書くのにもこの方が便利という理由である。
方眼のメモページも75ページに増量し、ちょっとした大学ノート程度のメモスペースを持つことになった。本体カラーのバリエーションも増えた。昨年の黒に加えて「げんきな色」と呼ぶイエローやオレンジ、ブルーなど合計7色が登場。さらにレッド、グリーンの2パターンのタータンチェック柄が登場している。
1日1ページの記入面下部にある“お言葉”もほぼ日手帳の特徴だが、ほぼ日WEEKSでは、週間スケジュール欄にビジネス向けの言葉を52種類用意した。吉田カバンとのコラボレーションによって生まれた「パスポートカバー」も登場。カバー中央のくぼみはペンホルダーとしても利用でき、内側にペンを収納可能だ。
オリジナル、カズン合わせて史上最多のカバー
内容の変更はないというオリジナルとカズンだが、WEEKSも加えたカバーバリエーションはほぼ日手帳史上最多の全68種類だ。原色系やパステル系の定番的なカラーに加え、や「アンリ・クイール」、吉田カバンと共同開発した「BLACK PORTER」、ほぼ日作品大賞を受賞した「sunui」など今年もコラボレーションモデルが多数登場している。
中でもデザインブランド「ミナペルホネン」は、4種のカバーをラインアップ。このほかも布素材で作ったパターンをポリエチレンにプリントしたり(sunui「ジャーニー」)、チケットカバー部分にキャラクターがあしらわれていたり(ディズニー「プーさんの絵本」)、ハリス・ツィードを使ったモデル(ハリス・ツィード協会公認のラベル付き)も提供する。
11年目のほぼ日手帳は熟成期入り
糸井氏によると、昨年からカバーに加わった「ミナペルホネン」のデザイナー皆川明氏を糸井氏自身は当初知らなかったと告白。一方、皆川氏は糸井氏にずっと興味を持っていて、糸井氏に会いたいという興味でオファーを引き受けたという。実際にあって話すうちに共通の知り合いが多くいることが分かり「いっきにディープなつながりになりました」(糸井氏)。
その皆川氏が今回の震災を受けて提案したのが黄色のカバー「smile」。奇しくも2012版のテーマと一致したもので、元気をイメージした黄色に笑顔をあしらった柄で、マジックなどで自由に絵を描き加えてほしいという趣旨だという。発表会では、皆川氏自らが即興でイラストを描き加える一幕もあった。
ほぼ日手帳がはじめて登場したのが2000年。手帳本体の改良は小規模にとどまり、制作工程などの見直しに注力しているように見える。それは同時に手帳としての熟成を意味しているのだろう。
各カバーバリエーションの発売時期などは、8月23日からほぼ日刊イトイ新聞のWebサイトで順次告知する。
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