iPhoneでテレビを見る方法(WiTV編)
「WiTV」はレコーダーに録画した映像を、ネットワークを経由して、スマートフォン、タブレット、PCなどで見ることができる製品。もちろん録画した番組だけでなく、放送中の番組も視聴できる。用途はそれぞれの生活スタイルによるが、想定される使い方を考えてみよう。
筆者はテレビ好きでドラマ、スポーツ、ニュース、ドキュメンタリー、情報番組などをBlu-rayレコーダーで大量に録画している。仕事が忙しくなり、隙を見せると100時間近く録画が溜まってしまうこともある。読者の中にも録画を溜め込んでいる人がいるのではないだろうか。
WiTVはビジネスシーンでも使える?
今回紹介する「WiTV」はレコーダーに録画した映像を、ネットワークを経由して、スマートフォン、タブレット、PCなどで見ることができる製品。もちろん録画した番組だけでなく、放送中の番組も視聴できる。用途はそれぞれの生活スタイルによるが、想定される使い方を考えてみよう。
外出先では通勤途中の電車の中、ランチの際のファミレスなどでの視聴が一般的だろう。スポーツ観戦の際に生中継されていれば放送を見聞きしながらの観戦も可能だ。
ビジネスシーンでも使えるかもしれない。取引先との商談や雑談の際に「先日ニュースの特集でこんな映像が……」と業界に関連した映像を見せることも可能だ。友人との飲み会の席でも「昨日のゴールシーンはすごかった」「え〜私見てない」といった場合に、録画した映像をサクッと見せると話題も盛り上がるし、「この人スゴイ〜」と好感度アップにつながるかもしれない。ARROWS Tab Wi-Fiのような防水タブレットを持っていれば入浴中も映像を楽しむことができる。ベッドに潜り込んでから眠くなるまでの間だって視聴可能だ。
なおWiTVと似たような製品には、ボルカノフローやスリングボックスも有名だ。解像度が最も高いのはスリングボックスで1920×1080ピクセル。ボルカノフローは720×480ピクセル、WiTVは640×480ピクセルとなっている。入力系統はスリングボックスとボルカノフローはコンポーネント(RGBの高画質対応)とコンポジット(黄色の普通画質)の2系統で2台のレコーダーを接続可能。これに対しWiTVはコンポジットの1系統となっている。
とはいえ価格はWiTVが最も安く、ボルカノフローは少し高め、スリングボックスはWiTVの3倍ほどとかなり高い価格設定だ。さらにWiTVの最大の魅力とも言えるのがWindows用の専用アプリはもちろん、iOS用、Android用のアプリも無料であること。ボルカノフロー、スリングボックスはWindows用、Mac用は無料だが、iOS用、Android用のアプリは有料となっている。スマートフォン、タブレットを複数持っている人はWiTVであれば追加コストは必要がない。
iPhoneでどう見える?
WiTVの本体は直径154.6ミリ、高さ31.5ミリとコンパクト。背面には赤外線端子、コンポジット入力、LANポート、電源などを備えている。
実際の映像をiPhoneでWi-Fi接続と3G接続にてテスト。画質は低画質、中画質、高画質と変化させてみたところ、Wi-Fiでも3Gでもビットレートは低画質が384kbps、中画質が640kbps、高画質が2000kbpsと表示した。低画質はかなり映像が劣化するが、中画質と高画質は十分に視聴できる画質である。ただし、電波状況によってビットレートが80kbpsに落ちることもあり、映像、音声が途切れる現象も発生した。
3G環境で意外と視聴可能!
LTEでないと屋外の使用は厳しいかと懸念していたが、電波状況がよければ3G環境でも問題なく視聴できる。中画質に設定し、実際に小田急線の車内で視聴したところ、電車の速度が安定しているときは途切れることは少なく安定して視聴できるが、電車が減速しホームに入るとやや途切れ、停止すると再び安定して視聴できた。低画質にすると途切れが減る可能性はあるが、このあたりは求める画質とのトレードオフだろう。
使用して気になった点は、アスペクト比が正しくないことだ。PCでは16:9でも4:3でもなく、16:10くらい、3:2に近いアスペクト比となるので、通常の16:9の映像はやや縦長に表示される。PC用のアプリにはアスペクト比を変更する機能はない。
iPhone 4Sでは画面いっぱいに映像が表示されるので3:2となる。iPhoneのアプリにはサイズ調整の機能があるが、ほんの少し縦が短くなって16:10くらいになるが、やはり縦長に表示される。メーカーに確認したところ、スマートフォン、タブレット系は基本的にフルスクリーン表示なので、iPhone 5であれば画面いっぱいに表示されると16:9になるのでWiTVとの相性はよさそうだ。
WiTVを使用した印象は、アスペクト比が正しくないことや、元々の解像度が640×480であることを考えると、ニュース、ドキュメンタリー、情報番組など内容が分かれば充分という目的なら問題ないだろう。
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