話しかけるベストタイミングは――机を見れば分かる:机を基地化せよ(5/5 ページ)
異なる個性をもった部署のデスク。やっかいな状態にあったり面倒くさい特徴や短所を持っていたりする相手と絡む場合には、人の机の状態を観察し、その状態に合ったパスの出し方を考えるとよいでしょう。
経験の浅い「若手社員」へのパス! 自分で考え、頭を使うよう仕向ける
最後に、経験の浅い若手社員や、まだ真っ白な状態の新人にどう接したらよいかを述べておきます。
新人には時間が余っていますから、成果はさておき、まずいろいろ仕事をさせてみることが大切です。そしてその際、テーマと締め切りを与えた上で、自分の頭を使ってよりクオリティを上げるよう仕向ける必要があります。
言われたことをやっているだけではいつまでも成長せず、結果としてトレーナーである自分の負担も増えてしまいます。
新人にはメールではなく直接接するようにします。報告も必ず直接させ、その場でさらに頭を使わせる質問をするようにします。
本当の新入社員であれば、ごく短時間で、ごく小さなテーマを扱わせるといいでしょう。退社の5分前に「ちょっと○○について調べて」と頼み、出てきた結果を見ながら、その過程を尋ね、改善点を伝えます。
新人には築くべき基地はまだありません。その代わり、いろいろな先輩たちの仕事ぶりをよく観察するよう伝えることにします。近くで見たり、遠くで見たり。あるいは目で見たり、耳で聞いたり、作った資料を読んでみたり。
こうした自分の頭で考えるテーマを与えてあげれば、たとえ新人でも優秀な人は、あまり手を煩わされることなく、ぐんぐん成長してくれます。
著者紹介:美崎栄一郎(みさき・えいいちろう)
会社員時代から文房具が好きで、文具術や仕事術に関する書籍を複数出版し、勉強会なども主催。2011年にフリーランスとなり執筆や全国で講演活動などを行っている。本連載の基となった書籍『超iPadバカ 2000種類のアプリをためした男のすごい活用術』(アスコム刊)のほか、著作に『結果を出す人はノートに何を書いているのか』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション刊)『iPadバカ』(アスコム刊)、『アイデアは才能では生まれない』(日本経済新聞出版社刊)、『がんばる人ほど見落としている気づかいの極意』(フォレスト出版刊)などがある。
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