ちかぢか48歳。ゴン中山は“奇跡”を起こせるのか赤坂8丁目発 スポーツ246(2/3 ページ)

» 2015年09月10日 08時00分 公開
[臼北信行ITmedia]

「ドーハの悲劇」での中山氏

 これまで中山氏は日本代表メンバーとして1998年のフランスワールドカップ、2002年の日韓ワールドカップに出場。1998年に最優秀選手賞、得点王(1998、2000年)、ベストイレブンにも計4度(1997、1998、2000、2002年)選出されている。

 いろいろな意見が当然あると思うが、こうした輝かしい経歴の中において個人的には「ドーハの悲劇」での中山氏が印象深い。1994年のアメリカワールドカップ・アジア地区最終予選。1993年10月28日にカタール・ドーハのアルアリスタジアムで同予選の最終戦が行われ、日本はイラクを相手にアディショナルタイムで同点とされて本大会進出を寸手のところで逃した。

 この試合で当時「スーパー・サブ」だった中山氏は途中出場でピッチに立つとオフサイドラインギリギリのところで抜け出し、後半24分に1-1からの勝ち越しゴールを決める。ところが、その歓喜も束の間。終了のホイッスルが鳴り響く間際、約20分後に自軍のゴールネットが揺らされて同点とされ、それまで米国行きをほぼ確信していた日本代表の夢は無残にもついえた。この瞬間、すでにベンチに下がっていた中山氏も他のイレブンが茫然自失とする中で頭を抱えながら崩れ落ちるように倒れこんだ。

 日本サッカー史上で今も語り継がれている「最大の悲劇」の経験者。中山氏の存在はサッカー界にとっても貴重だ。その悔しさをバネに同氏は後のサッカー人生をまい進していったのは言うまでもない。

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