巨人は開幕ダッシュに成功したが、新人監督の手腕は「賛否両論」赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)

» 2016年04月13日 12時23分 公開
[臼北信行ITmedia]

臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:

 国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

 野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2013年第3回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。


 プロ野球開幕から間もなく3週間が経過しようとしている。セ・リーグでは、何かと注目される巨人が好スタートを切った。セ他球団との対戦が一巡し終えた4月10日の時点で計15試合を9勝5敗1分。白星街道をまっしぐらだった当初よりもここ最近はやや失速気味だが、とりあえず開幕ダッシュには成功したと評していいだろう。

 そのチームで今季からタクトを振るっている新指揮官が高橋由伸監督だ。今月3日に41歳の誕生日を迎えたばかり。12球団で最も若い青年監督の能力は今、果たしてどのように評価されているのか。

 昨オフ、紆余曲折を経て巨人軍の第18代監督に就任した。原辰徳前監督の辞任を受け、球団から白羽の矢を立てられた昨年10月の時点ではまだ現役を続けるつもりだった。だが悩んだ末に未練を断ち切って引退し、指導者の道を選んだ。いや「選んだ」というよりも「選ばなければならなかった」という表現のほうが適切かもしれない。この当時の状況を考えれば周囲から無理矢理、重責を押し付けられたという感は正直否めないからだ。

 本音を言えば、この先も選手生活を続けたかったはずだ。しかし球団幹部からの強い要請に我を貫くことはできず、結局最後は折れる形で荒波に身を投じる決意をした。こうした背景については今年1月の記事でも触れたので割愛するが(関連記事)、就任までに複雑な経緯があった高橋監督だからこそフタを開けてみた実際の手腕はやはり気になるところだ。

好スタートを切った巨人(出典:巨人のFacebookページ)
       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.