――大記録を達成した今の率直な感想を聞かせてほしい。
イチロー: この2週間強ですね……。ずいぶん、犬みたいに年取ったんじゃないかと思うんですけれど、あんなに達成した瞬間にチームメートたちが喜んでくれて、ファンの人たちが喜んでくれた。僕にとって3000という数字よりも、僕が何かをすることで、僕以外の人たちが喜んでくれることが、今の僕にとって何より大事なものだということを再認識した瞬間でした。
――現在42歳だが、今も昔も変わらずに準備を怠ることがない。どうしてここまで野球を好きでいられるのか。
イチロー: うまくいかないことが多いからじゃないですか。これが、もし成功率が7割を超えなくてはいけない競技であったら辛いと思います。3割で良しとされる技術なので、打つことに関しては。これはいくらでも自分の志といったらちょっと重いですけど、それさえあればその気持ちが失われることはないような気がしますけどね。
――達成感をどういうふうに消化して、これから前に進むのか。
イチロー: 達成感って感じてしまうと、前に進めないんですか? そこがそもそも僕には疑問ですけど。達成感とか満足感は僕は味わえば味わうほど前に進めると思っているので、小さなことでも満足感、満足することはすごく大事なことだと思うんですよね。だから、僕は今日のこの瞬間、とても満足ですし、それを味わうとまた次へのやる気、モチベーションが生まれてくると、これまでの経験上、信じているので、これからもそうでありたいと思っています。
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