高井: ないですね(再び、きっぱり)。よーく見てください、スピーカーは水槽のほうを向いていませんよね。水槽を見ているお客さんのほうを向いています。人間だけに聞かせる、という空間をつくっています。
照明については、急に明るくすると、びっくりする魚もいるんですよね。でも、ご覧いただいている通り、暴れている魚はいません。魚が気にならない程度に、照明の明るさも調整しています。
土肥: 過去に、こんな企画をやったけれども、魚がヘンな動きをしたから中止になったというケースはあるのですか?
高井: 水族館の担当者は魚のことを知り尽くしているので、「これをやっちゃダメ」「ここまではOK」ということをよく理解しています。だから「これをやっちゃダメ」ということは絶対にしません。華やかな演出をすれば、お客さんは増えるかもしれない――。集客力のあるイベントをやれば、リピーターが増えるかもしれない――。でも、生き物がストレスを感じるような企画を実施したことはないです。
土肥: 「これはNG」という企画は、どういったものになるのですか?
高井: いくつかあるのですが、例えば、水槽の中に水族館以外の人が入るのは基本的にお断りしています。「水槽の中に入って撮影をしたい」という声をいただくことがあるのですが、そうした場合には、トレーニングを積んでいただかなければいけません。水族館の担当者もカメラマンになるトレーニングを経験しているんですよね。水槽の中で撮影する際には、水槽の中をよく知っていただいてから撮影してもらっています。
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