「巨人有利」の判定はあるのか? CSでも勃発していた「ジャンパイア問題」赤坂8丁目発 スポーツ246(3/4 ページ)

» 2016年10月11日 12時30分 公開
[臼北信行ITmedia]

「ジャンパイア」は本当に存在するのか

 第1戦では8回裏の問題のシーンが得点に結びつくことはなく、結果的にDeNAも勝利したからまだよかった。これが仮に勝負の明暗を分けるようなポイントとなって巨人が逆転勝利していたら、もっと大問題へと発展していたはずだ。しかしながら、DeNAが勝ったのだから不問でもいいという話ではない。

 そもそも山本二塁塁審はどうしてミスを認めなかったのか。なぜ、誰が見聞きしてもかなり苦し紛れの弁明にスリ替えたのか。なにゆえに審判団も1人の塁審が犯した“ポカ”と陳腐な言い訳をそのまま鵜呑みにするようにしてかばったのか――。もう、さまざまな「?」ばかりが浮かんであきれ返るしかない。

 ネット上でも、この誤審については数多くの批判が飛び交っていた。その中で目立ったワードがある。「ジャンパイア」だ。つまり、この日の山本二塁塁審を筆頭に審判団に対し「巨人に有利な判定を下す“ジャンパイア”の集団だったから、あのような不可解な誤審もアッサリとスルーされたのではないか」という疑惑がベイファンをはじめ多くのネットユーザーたちから向けられていたのである。

 ちなみにこの「ジャンパイア」とは「ジャイアンツ」と「アンパイア」を掛け合わせた造語。昔から主にアンチ巨人ファンの間で広く定着している。巨人と同じセ・リーグで他球団の某大物監督たちが、この「ジャンパイア」の存在を指摘している。「中には巨人に有利な判定をする審判がいる。『巨人=球界の盟主』みたいなヘンな概念を持っている審判は、敵に回したくないという心理状況が働いてジャイアンツびいきの誤審をする」とオフレコを条件にかつて何度か記者たちの前で“恨み節”を口にした姿を目にしたことがある。

 では、その「ジャンパイア」は本当に存在するのか。巨人の球団関係者は苦笑いしながら「さすがに、そんな審判は1人もいないですよ」とひと言。そして、こう続けた。

 「だいたい『ジャンパイア』とか『ドームラン』(東京ドームでは“本塁打が出やすい”とささやかれていることから、巨人が攻撃の際には空調設備を使って打球の伸びをよくしているのではないかとの疑惑から生まれた造語)なんて言葉はアンチ巨人の人たちが考えたのであって、とにかく言いがかりをつけているだけでしょう。嫌いな人たちは巨人が勝っていると、何かジャイアンツに都合のいいように操作がなされているに違いない、と思い込んでしまう。それが原因ですよ」

巨人有利の判定は実際にあるのか

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