急増中の「久世福商店」は、こうして生まれ、こうして稼いだ水曜インタビュー劇場(集めた公演)(3/6 ページ)

» 2018年03月28日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

「これいいな」と感じたモノを集める

山田: 2013年1月に話をいただいて、オープンはその年の12月ですね。

土肥: えっ、新しい業態の店を始めるのに、準備期間が短いですよね。その時点で、どこまで決まっていたのでしょうか?

山田: 先ほど申し上げたように、「和」というコンセプトだけ。

土肥: 店内には2500アイテムほどが並んでいますよね。そんな短期間で、どのようにして商品を集めたのでしょうか?

山田: その前に、人気店を回って、どのような商品がどのくらい置かれているのか調査しました。小さい店でも2500〜3000アイテムを扱っているところが多くて、新業態の店もそのくらい販売しようと決めました。まずはカテゴリー別にわけて、これは100種類、これは200種類といった感じで、話を進めていきました。

土肥: 店頭に商品を並べるうえで、何かルールを決めたのでしょうか? これだけは置くとかこれだけは置かないとか。

山田: 問屋さんに頼らない、NB商品を扱わない、スーパーに置いているような商品を置かない――。こうしたルールを決めました。2〜3月は食に関する展示会が多いので、そうしたイベントに行って、「これいいな」と感じたモノは担当者と名刺交換をして、後日、現地に足を運ぶことにしました。

 商談を本格的に始めたのは、4月に入ってから。私ともうひとりの人間で手分けをして、全国を回りました。先ほど申し上げたように、展示会などで「これいいな」と感じたモノをつくっているメーカーさんのところに足を運びました。

土肥: どんな反応だったのでしょうか?

山田: 企画書だけを持ってメーカーさんを回ったわけですが、夢を語ってもなかなか賛同する人はいませんでした。それはそうですよね。当時、店のコンセプトは決まっていたのですが、具体的なことは何も決まっていませんでしたから。

土肥: その企画書にはどのようなことが書かれていたのですか?

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