土肥: 道の駅が誕生して、いまは10倍以上に増えています。今後はどのような形態が増えていくと思いますか?
守屋: 国土交通省が「地方創生の拠点として使いなさい」といった指針を出しました。以前、道の駅で成功事例があっても、情報交換がうまくいっていませんでした。でもそれではよくないよねということで、いい取り組みをしているところは積極的に情報を発信していきましょう、といった流れになってきました。
土肥: ということは、これまで「どうやったら売り上げが伸びるのかなあ」と悩んでいたところも、ヒントを得て何らかの手を打つことができるかもしれない。
守屋: ですね。あと、これまでは観光の要素が強かったのですが、これからは地元の福祉機能としての役割が強くなるところが出てくるかもしれません。どういうことかというと、品ぞろえを充実させて、役所の手続きもできるようにする。日常生活を送っていくなかで、駅に行けばだいたいのことができる。そのようなところが増えていくのではないでしょうか。
高齢化や人口減少などによって、買い物難民の問題がありますよね。道の駅を充実させれば、買い物に困っている人を助けることができるようになるかもしれません。ただ、クルマで行かなければいけないところが多いので、運転ができない人はどうしたらいいのか。そうした問題に対し、バスを走らせたり、自動運転を実験で走らせたりして、少しずつ道の駅の使われ方に変化が出てきました。
土肥: オープン当初は、「休憩する場所があればいいんでしょ」「トイレがあればいいんでしょ」といった感じで、ザ・ハコモノだったわけですが、そのころと比べて役割がずいぶん変わろうとしていますね。
守屋: 地域のコミュニティを維持するために、道の駅が変わり始めました。
(終わり)
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