土肥: 自治体、運営者、地元住民――この3者の関係がうまくいけば、店頭にいいモノが並ぶようになる。そうすると、人が集まってくるので、売り上げが伸びる。いい循環が生まれるわけですね。
守屋: 地元の魅力をどう打ち出せばいいのか。どうすればいいモノを集めることができるのか。リーダーシップをきちんと発揮している人がいるところは、好調な駅が多い。ただ、そうした人がいなくなると、急に売り上げが落ちるところもありました。というわけで、人による部分が大きい。
土肥: うまくいっている道の駅を教えてください。
守屋: たくさんあるのですが、そのなかで栃木県茂木町にある「道の駅もてぎ」を紹介します。茂木町の特産品は「ゆず」で、それをうまく使っている。いま「6次産業」が注目されていますよね。
土肥: 社会の授業で習いました。1次産業は農林漁業者のこと。農家や漁師などがここにあたりますよね。2次産業は1次で生産した原材料を加工する産業のこと。3次産業は1次や2次でつくられたモノを販売したり使用したりする産業のこと。1次産業者が2次、3次にも取り組み、自分たちで売っていこうとすることを「6次産業」と呼んでいますよね。
守屋: 道の駅もてぎでは、特産品のゆずを使ったドレッシングを売っていたり、ゆずのかき氷をつくっていたり。さまざまな商品を販売していくなかで、「ゆず塩ら〜めん」が話題になりました。全国道の駅グルメNo1決定戦「道-1グランプリ2017」で、2年連続でグランプリを受賞したんですよね。
土肥: いや、ちょっと待ってください。「ゆず塩ら〜めん」と聞いても、「え、ちょっと……」と感じるのですが。
守屋: ワタシも食べる前はそのように感じていました。「酸味が強そうだな。本当においしいの?」と。ただ、食べてみると、とてもさっぱりしているんですよね。テーブルに「ゆず酢」が置いていて、ちょっと味を変えたくなったときに使う。ゆず酢を加えると、さらに酸味が増してまろやかに感じて、おいしいんですよ!
土肥: ちょっとそれは気になる。
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