いま、メディア関係者の間で盛り上がっている話題といえば、「読モライター問題」である。まるで読者モデルのように振る舞うライターのことだ。
『モヤモヤするあの人 常識と非常識のあいだ』(幻冬舎)の著者であるライター・編集者の宮崎智之氏が提唱したコンセプトである。宮崎氏は、ネットメディアの記事に顔出しで登場し、「知」ではなく「共感」を拡散し、「あなたも自分たちのようになれる」というメッセージを押し出すライターのことを読者モデルにたとえ、「読モ(どくも)ライター」と名付けた。
そう言われてみると確かに、SNSで自分のキラキラ感を演出したり、自分のキャラを全面に押し出したりしているライターを見かける。「読モライター」と呼ばれる人たちの周囲には、信者のようなファンや、一緒に頑張っている仲間風ライターがいて、妙な団結力を感じることも。
もっとも、この問題も何度か炎上気味になっている。「あいつは、読モライターだ」と言われて気分がいいわけがない。暗に「実力がない」と言われているようにも感じるので、心当たりのある人はついつい「キーッ! アタクシもちゃんと仕事をしているざます」と反論してしまうのだろう。
では、キラキラしたルックスをウリにしている人たちをどのように受け止めればいいのだろうか。まるで女優のような雰囲気を漂わせている人と同じ部署で仕事をすることになったら、「ちょっと嫌だな」「アホらしくてやってられん」といった気持ちになるのもよく分かる。
逆に、周囲から「あなたは顔採用なのね。かわいさで勝負しているのね」などと言われると、または言われなくてもそのような感じで近づいてこられると、嫌な気分になるはず。では、この問題はどのようにして折り合いをつければいいのだろうか。
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