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プログラマーの言語別年収ランキング、2位は「Scala」 1位は……?機械学習のニーズ高まる

» 2018年08月07日 12時10分 公開
[ITmedia]

 使えると高い年収が得られるプログラミング言語は? 人材会社ビズリーチ(東京都渋谷区)が、同社に寄せられたプログラマーの求人情報約324万件を分析した結果、最も提示年収が高かったのは、基盤ソフトウェアの開発などに使われる「Go」。年収の中央値は600万円、最大値は1600万円だった。

 ビズリーチは「Goは、ツールの開発やWebサーバでの活用など、さまざまな分野で利用されており、世界で人気の言語だ。学習の容易さと実用性の高さから開発者の間で急速に人気が上昇しており、国内でもインターネット企業を中心に普及している。今後はさらに注目されそうだ」とみる。

photo 使えると高い年収が得られるプログラミング言語は?(写真提供:Getty Images)

 2位は、オブジェクト指向言語と関数型言語の特徴を併せ持つ「Scala」。年収の中央値はGoと同じく600万円だったが、最大値(1300万円)で下回った。

 同社は「Scalaは高い生産性と堅牢性が特徴で、米Twitterや米LinkedInなどが利用していることで知られる。国内でも採用する企業が増えている一方、扱える人材が少ないため年収が高くなっている」と分析する。

 3位は、ゲームや各種アプリケーションのほか、人工知能(AI)の機械学習プログラムも開発できる「Python」。年収の中央値は575.1万円、最大値は1499万円だった。「研究機関の研究者やデータサイエンティストによく利用されており、機械学習や統計分析の活用が進むなか、さらに需要が高まると見られます。求人数も前年比1.7倍に増加している」という。

 4位はGoogleがAndroidアプリ開発の公式言語として使用している「Kotlin」、5位は、「JavaScript」を拡張した言語で、保守運用がしやすい「TypeScript」。両言語は年収の中央値が575万円、最大値が1200万円で並んだが、求人件数(Kotlin:961件、TypeScript:667件)で差がついた。

 6〜8位は「R」(中央値574.8万円、最大値1000万円、求人件数220件)、「Ruby」(中央値550万円、最大値1200万円、求人件数1万1676件)、「Swift」(中央値550万円、最大値1200万円、求人件数3353件)。

 9位は「Perl」(中央値525万円、最大値1200万円、求人件数4509件)、10位は「C」(中央値525万円、最大値1000万円、求人件数9347件)だった。

 ビズリーチは「国内企業は、AIや機械学習、IoT(モノのインターネット)、ブロックチェーンなどへの新規投資意欲が非常に拡大している。IT人材への求人ニーズも増加しており、転職市場は活況が続くと考えられる」と結論付けている。

photo プログラマーの「言語別」年収ランキング【求人検索エンジン「スタンバイ」調べ】

 調査は2018年6月30日に実施。同社が運営する求人情報検索エンジン「スタンバイ」に掲載されている正社員の求人のうち、タイトルまたは本文にプログラミング言語名が含まれる案件を分析した。年収の中央値が並んだ場合は、最大提示年収と求人件数の多さを比較した。

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