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働き方改革で「ハドルミーティング」が注目される理由“共有”しても“共有”できていない問題を解決(2/6 ページ)

» 2018年08月22日 06時30分 公開

必要なとき必要なだけ! カンバン方式的ミーティング

 そもそも、会議が「時間の無駄」などと言われてしまうことが多いのはなぜだろうか。

 その理由のひとつが、多くの会議が「定期開催」という点である。会議室のスペースは限られているので、さまざまな部署や職階がそれを奪い合うことになり、会議室の予約表は常に一杯という状態だ。会議室の予約や参加者の時間調整は、それだけでひと仕事になってしまうので、決まった時間にとにかく予約を入れておくような運用が多い。

 せっかく会議室を押さえたのだから、と無理やり議題を作ったり、早めに終わっても「時間が残っているから、ほかに何かないか」などと会議を長引かせてしまったりすることもあるだろう。関係する人間を全員集めようとするので、出席人数も多くなりがちで、議題ごとの当事者以外は集中力が散漫になりやすい。

 こうした「会議あるある」を多くのビジネスパーソンが感じているが、ハドルはこの問題を解決できるとされている。

 そのポイントは大きく分けて4つだ。

 1つ目は、ハドルが、必要なときに必要なメンバーがパッと集まって行う、いわゆる「ジャストインタイム」型の会議であること。「カンバン方式」的会議と言ってもいいかもしれない。

 2つ目は、ハドルなら会議室予約を行わずに開催できること。会議室の空いている時間を探したり、参加者の時間調整に手間を掛けたりするようでは、ジャストインタイムにならないからだ。

 そんなことを言っても、会議室が使えなければ会議はできないと思う企業は、考え方をシフトすることをお勧めする。ハドルを導入している企業は、ハドル専用のスペース「ハドルルーム」を用意することで、会議室不足を解決している。このスペースは予約不要で使える会議室だ。

 ハドルルームを設置して成果を上げている、バイオテクノロジー企業、米バイオジェンの日本法人であるバイオジェン・ジャパンに話を聞いてみた。総務担当者によれば、導入時には抵抗感も強かったという。

 「『予約できるようにしてほしい』という要望はありました。説明だけでは不十分なので、トライアルの期間を設けてやってみたのです。実際に使ってもらうと『あ、大丈夫なんだ』と実感していただいたようで、要望は落ち着きました」(同社医薬品生産&技術本部 セキュリティ ファシリティ EHS+S総務 マネージャー 新井良典氏)

 環境さえ整えれば、十分に運用することが可能であることが分かる。

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