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» 2018年08月22日 19時39分 公開

「マリオラン」なぜ1200円?:任天堂・宮本茂氏が語った「スマホ対応への苦悩」 (3/4)

[濱口翔太郎,ITmedia]

大きな成果にはつながらず

 だが、その後が続かなかった。現在はダウンロード数こそ累計3億件に増えているが、継続して遊ぶ人は少なく、「ユーザーの履歴をチェックしたところ、(序盤の)ステージ3あたりで大半の人が飽きていることが分かった」という。

 17年秋には大規模なアップデートを実施し、短いステージをテンポよく遊べるモード「リミックス10」を導入するなどのテコ入れを行ったが、「(刷新は)あまり知られなかった」という。

photo 「リミックス10」導入も効果はいまひとつ

MMORPGは今後も作らない

 ユーザーのことを考えた料金設定にしたものの、こうした結果になった同タイトル。宮本氏は「採算は取れているが、買い切り型モデルとしてうまくいったかは分からない」と振り返る。だが、月額料金や都度課金が発生する「MMORPG」(大規模多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム)は「今後も作りたくない」と宮本氏は考えている。

photo 早期離脱したユーザーのプレイ履歴

「ポケモンGO」は大人気に

 一方、米Niantic・株式会社ポケモンと共同開発した位置情報ゲームアプリ「Pokemon GO」(ポケモンGO、16年7月リリース)には一定の手応えを得ているという。

 15年に亡くなった4代目社長の岩田聡氏が開発に深く関わっていたため、宮本氏は「べったりと携わってはいない」立場であり、「『こうしろ、ああしろ』とは言わなかった」という。「『GPSを使うゲームが面白い』という発想も正直持てなかった」そうだ。

 だが、いざリリースすると大人気となり、現在も多くのユーザーが親しんでいるのは周知の通りだ。宮本氏は「告知段階では、報道はすぐ下火になっていたが、リリースするやいなや、取材依頼がどんどん舞い込んできたため驚いた」と報道陣とのエピソードにも触れた。

photo 「ポケモンGO」は大人気に

 最近も、犬の散歩などですれ違う近所のおばさんが「娘と一緒にポケモンGOで遊んでいる」「鳥取砂丘であったイベントに参加した」と報告してくれるという。

 「ほほえましい会話ができ、これこそがモバイルゲームの楽しさだと感じた。同じものは作らないが、今後も『ポケモンGO』の構造を生かしてユニークなゲームを作っていきたい」

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