――heyの組織づくりについて聞かせてください。まず、佐藤さんのツイートなどで印象的ですが、heyはTシャツやパーカーなどオリジナルのアパレルグッズを販売していますね。組織づくりにも関係していますか?
はい。僕らの顧客はライジング・セラー、つまり、自分の手の届く範囲でこだわりを持ってモノづくりをしているストアオーナーさんたちです。
heyはそんなライジング・セラーを支援する会社なので、僕ら自身の中にライジング・セラー的な特性や習慣を取り込んで初めて、彼らにとって、より良いサービスや環境づくりができるようになると考えています。
そのためには、自分たちも自社商品をこだわって作り、「STORES.jp」で売る体験をする必要がある。それでアパレルグッズを作っているんです。実際、そうしてライジング・セラーの方々と共有した体験に基づいて、自分たちが困ったこと、やりづらいと感じたことを日々議論し、サービス改善に役立てているんですよ。
だから、あれは単なるノリやブランディングのために作っているんじゃなくて、自分たちが心から欲しいと思えるものを、しかも本気で売ろうと、こだわって作っているんです。会社のメンバーも買うときはほぼ自腹ですよ。それもまた、ユーザーとの横並びの体験から、ユーザー理解を深め、サービスの質向上のヒントを得るためです。さっきも、先日注文したheyのアロハシャツが僕のデスクに届いていました(笑)。
嬉しいのが、強制感がない中で、社内のメンバーも僕と同じくheyのオリジナルグッズを買っているという事実です。それはつまり、heyという会社のコアファンが社内にいるようなもの。それはとても嬉しいことですし、そうなるように、と考えてやっています。
――企業サイトなどで掲げている会社の方針のキャッチコピー「ジャスト・フォー・ファン(Just for fun.)」の意図は?
ライジング・セラーは、どれだけ利益が出るとしても、ワクワクしないことはやりません。彼らにとっては、自分たちがやっているモノづくりの価値を信じられることが、利益よりも何よりも重要だからです。
それと同じで、僕らもやったら楽しくなること、自分たちが信じられることで経営していきたい。だから実際、企画もメンバーから「面白い」「やってみたい」という提案が自然に上がってきて、それで動き出すことが多いんです。
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