レスリング、バドミントン、アメフト、チアリーディング、ボクシング……昨年からすっかりマスコミの定番コンテンツ化している「スポーツとパワハラ」が、またまた新シリーズに突入してしまった。
東京五輪でも活躍が期待される18歳の女子体操選手が、日本体操協会の塚原光男副会長とその妻で、女子強化本部長を務める千恵子氏から、8年間面倒をみてくれたコーチとの関係を切って、夫妻が所属する「朝日生命体操クラブ」に移籍するよう、高圧的な態度で迫られるなどのパワハラを受けたとぶちまけたのである。
事実関係については、第三者委員会の調査結果を待ちたいが、個人的にはそのような「パワハラがあった、なかった」問題以上に関心のあるテーマがある。それは一部から出ている、「至学館の谷岡郁子理事長とソックリ」という指摘だ。
女子選手の告発に対して、「ぜんぶうそ」「正義は勝つ」と強気な反論を見せてボコボコに叩かれている塚原夫妻の姿と、パワハラ疑惑をかけられた栄和人監督を擁護するため、「そもそも伊調馨さんは選手なんですか」「栄はその程度のパワーしかない」などと「圧」の強い発言をして不評を買った谷岡氏の姿が、「思いっきり重なる」「同じ人種にしか見えない」などとネットで話題になっているのだ。
確かに、両者の炎上パターンは瓜二つだ。塚原夫妻も谷岡学長ももともとは、暴力コーチやパワハラ監督という危機対応にあたっていたはずだが、言動が世間の批判を浴びて、いつの間にやら「諸悪の根源」のように叩かれている。
つまり、必死に消火活動をしているうちに、気がつけば自分が火だるまになっている、という極めてレアな炎上パターンなのだ。
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