――残業の削減など、働き方改革はいま日本各地で行われています。その肝となるのは何でしょうか。
企業のトップと推進者がパッションを持って本気で取り組むことです。「会社から係に任命されたので仕方なくやっています」という姿勢では成功しません。
私自身は「何かをやるんだったら最高のものを作りたい」と常に思っています。いい加減なやらされ感で仕事はしません。
もちろん、「この仕事は嫌なのでやりません」と頭から拒否するのではなく、「それをやることが何につながるのか」を上司と確認して、目標を共有してから納得して取り組むことが大事です。
働き方改革の先に何があるのかをしっかりと持っていなければ、目標と手段を取り違えてしまうでしょう。私たちのWAAには、「自分の働き方・生き方は自分で決める」という大きな目標があります。
――お言葉を返すようですが、自分の働き方や生き方を自分で決めたくないからサラリーマンになるのではないでしょうか。
私は違うと思います。人間は誰もが成し遂げることを決めて生まれて来て、そのための力を持っているという確固たる信念があるからです。生き方を自ら決めて、「楽しい」というポジティブな感情を出しながら生きていく。それが人間本来の在り方です。
でも、子どもの頃から大人になるまでにさまざまな体験をして、どんどん委縮するようになる。陰口を言われないように自分の意見を言わないといった変な戦略を身につけてしまっています。
この状態を変えるために、企業の役割は大きいと思っています。共通の目的を持ち、それを成し遂げるために人が集まったのが企業です。社員たちは家に帰ればお父さんやお母さんだったりします。彼らの働き方が自由になり、満員電車からも解放されれば、次の世代にもいい影響を与えることになるのです。
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