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» 2018年09月18日 08時07分 公開

過熱する「加熱式たばこ」競争が、“個人情報争奪戦”になってしまう理由スピン経済の歩き方(2/5 ページ)

[窪田順生,ITmedia]

喫煙者に「個人情報をよこせ」と迫る

 広告の世界で「詳しくはWebへ」はもはや常識なので、テレビCMからの誘導も別に目新しい話ではないが、驚くのはフィッシング詐欺のサイトかと思うほど、個人情報の入力をゴリゴリに求めてくる点だ。

 「glo」のサイトに訪れたのだから、普通はまず「gloとは?」というページを見ようとクリックすると、メールアドレスとパスワードを打ち込むログインページがあらわれ、『まだ登録されていない方は、下部の「メンバー登録」からご登録ください』となる。「製品情報を見る」というページを開こうとしても同様だ。ちなみに「メンバー登録」では、名前、生年月日、性別、住所、電話番号、メールアドレスのほか、成人認証のため運転免許証などの身分証明証画像のアップロードを求められる。

 つまり、CMで「たばこの未来」に興味を持った喫煙者は、これらの個人情報を差し出さないことにはgloについて何も情報を得ることができないのだ。

「私たちの考える未来はこちら」をポチると、加熱式たばこ「glo」のブランドサイトに飛ぶ(出典:BAT)

 もちろん、店頭で加熱式たばこを買うにも会員登録や身分証明証が必要なので、そこに準じたルールだということは理解できる。未成年者が簡単にgloの情報を入手できないようにする意味もあるだろう。事実、フィリップモリスのIQOS(アイコス)やJTのPloom TECH(プルーム・テック)のサイトも、「会員登録」をしないことにはほとんど情報を得られない。

 だが、それを踏まえても、テレビCMからわずか2クリック、しかも製品情報を見るだけで、喫煙者に「個人情報をよこせ」と迫るのは違和感しかない。むしろ、年齢確認云々を言い訳にして、喫煙者データを必死にかき集めているようさえ見えてしまうのだ。

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