3人目が生まれて数カ月、これからの働き方や生活について、妻と膝を突き合わせて何度も話し合った。妻は現在育児休業中ではあるものの、復職後にスムーズに職場へ馴染むためにも、なるべく早いタイミングで復職したいという。また、3人を産んで思うこととして、子どもの卒乳のタイミングや、母体への負担が軽減され始めるタイミングがちょうど産後1年ころということもあり、第3子が1歳になる前に、どこかに入園できるよう動き始める必要があった。
ご存じの通り、現在の多様性なき日本社会において、働く女性が一度正社員の身分を捨ててしまうと、再び正社員としてビジネスシーンに戻ることは難しい。
私自身も育児を通して、子育ての大変さは十分に理解している。ずっと育児と家事をしているよりは、働くことによって社会との接点を持つことが妻にとっても良い選択だろうと思っていたし、保育園に早くから子どもを預けることのメリットも実感していた。だから第3子も上の2人同様に保育園に預けた上で、妻には職場に復帰してもらいたかったのだ。
しかし、ここで大きな問題に直面した。待機児童問題が深刻化する中、確実に第3子も保育園に入れようとする場合、両親が共にフルタイムで働いている必要があったのだ。なぜなら、私は練馬区に自宅があるため、練馬区の発表している当該年の「保育実施基準表」に基づけば、「両親ともに居宅外で月20日以上、1日8時間以上の就労が常態としている」ことが選考にかかる最低条件になる。ただ、わが家の場合は第3子のため、同資料の「調整指数」によれば、「未就学児が3人以上いる世帯」は加点をされるため、両親が居宅外で、フルタイムで働いてさえいれば、かなり有利になるのであった。
考えてみてほしい。子どもが3人もいると、両親ともに正社員として働くのは非常に難しいのが実情なのだ。子どもは大人と違ってすぐに風邪をひく。一見、子ども自体は問題なさそうに見えたとしても、体温が少しでも平熱よりも高い場合、保育園はその子どもを預かってはくれない。最近では「病児保育」という体調に不安のある子どもを預かってくれる施設なども出てきてはいるが、まだまだ一般に浸透しているとはいえないし、病児保育の募集に応募しても抽選に外れることも多いとよく聞く。
また、子どもはバラバラに熱を出すことが多いため、上の子の風邪が治ったと思ったら、次は下の子が風邪をひくこともよくある。そうなると、かなりの頻度で会社を休まなくてはならない可能性が付きまとう。
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