――プライベートでは旦那さんとお子さんがいらっしゃるそうですね。旦那さんとはいつどこで出会って結婚したのでしょうか。
宝石鑑定士になるために米国に留学していた頃に、友人の紹介で知り合いました。
結婚した05年は、会社がようやく立ち直りつつあった時期でもあります。「そろそろ自分のことを考えてもいいのかな」と思いました。私がさまざまな人から助けてもらえるのは、両親から「愛される女性になりなさい。思いやりのある人間になりなさい」と愛情深く育ててもらった結果です。亡き両親に孝行するためにもルーツを絶やしてはいけない、子どもを育てたい、愛したいと思うようになりました。
夫も家業を継いでいて、単身赴任でスキー場の経営をしています。東京の自宅で家族3人が集えるのは月に数日。普段は12歳の息子との2人暮らしです。
――社長業と家事・育児の両立は大変ではないですか。
通勤に1時間ぐらいかかるので、朝は4時半起きで家事をしています。主に時間をかけているのは、朝ご飯の準備と息子のお弁当作りと夕食の下準備です。冷凍食品は使いません。子どもの頃の味覚は大事だと思うし、いいものを食べて健康でいてくれないと会社がある私も困ってしまうからです。
夕方は、亡き母の知り合いだったおばあちゃんが毎日のようにわが家に来て息子の帰りを待ってくれています。本当にありがたいです。外せない会食などで帰りが夜遅くなってしまうときはベビーシッターさんにお願いすることもあります。
子育てから学ぶことは多いですよ。息子が小さいころ、どうして泣き続けるのかが分からなかったことがあります。子どもは大人の思い通りには決してなりません。でも、自分の子だから我慢できます。じっと待たなければならないときもあるのだと知りました。
子育ては18年間だと思っています。18年間なんてあっという間ですよ。特に男の子は大人になるとお嫁さんに取られちゃうので、それまでは自分が愛情を注いであげたいと思っています。
12歳になった息子は、たまに料理を作って私の帰りを待っていてくれます。ラザニアやクラムチャウダーなど、すごく上手。以前に「家に帰ったらごはんがあるといいな〜」と私がつぶやいたのを覚えていてくれたみたいです。
愛情をしっかり注げばちゃんと育ってくれるのです。社員や会社も同じだと思います。
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