コラム
» 2018年11月13日 06時30分 公開

何が必要か?:女性の昇進意欲を左右する基幹的職務経験 (5/6)

[菅原佑香,大和総研]
株式会社大和総研

昇進意欲を高める基幹的職務経験

 労働政策研究・研修機構の「育児・介護と職業キャリア−女性活躍と男性の家庭生活−」報告書において2014年に実施されたアンケート調査によると、管理職でない人の「基幹的職務」の経験割合は男性より女性の方が低く、職務経験における男女差がある(※10)。

 ここで基幹的職務とは、「対外的な折衝をする職務」「顧客のもとに出向いて行う職務」「会社の事業を立案する職務」「スタッフを管理する職務」「自分で企画・提案した仕事を立ち上げる職務」「プロジェクトのリーダー的職務」といった職務のことである。

 そして、この基幹的職務経験を多く積んだ女性の方が、昇進意欲が高い(図表3)。基幹的職務のようにさまざまな人とかかわりながら仕事をしたり、主体的に仕事を進めたりすることが多いと、仕事の責任感ややりがい、達成感、人から認められる経験などを得ることにつながり、その結果、昇進意欲が高まるということであろう。

図表3 管理職への昇進希望 ―基幹的職務経験の程度別―(総合職の女性) 図表3 管理職への昇進希望 ―基幹的職務経験の程度別―(総合職の女性)

 ところが、昇進意欲を高める基幹的職務を初めて経験するタイミングには男女差があり、女性はこうした職務経験を積み始める時期が男性よりも遅い(図表4)。女性の基幹的職務の経験割合が男性よりも低いことは、そのタイミングが遅いということにも起因していると考えられる。

図表4:総合職男女が基幹的職務経験を最初に経験したタイミング(入社何年目かの平均値)(単位:年) 総合職男女が基幹的職務経験を最初に経験したタイミング(入社何年目かの平均値)(単位:年)

※10 労働政策研究・研修機構(2017)「育児・介護と職業キャリア−女性活躍と男性の家庭生活−」労働政策研究報告書 No.192

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