「キングカズではない。キングジムである」 中の人に聞く、愛される“伝え方”水曜インタビュー劇場(妹公演)(2/6 ページ)

» 2018年12月19日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

漫画のキャラをファイルの色に例える

土肥: キングジムは2010年2月にTwitterを始めたところ、当初のフォロワー数はそれほど多くなかったですよね。しかし、ここ数年は、二次関数のグラフのようにググっと伸びている。個人的に気になっているのは、金曜日につぶやく「きん きん きんようび キン キン キングジム」。失礼な話、あまり意味のない内容を書いているのに、多くの人が話題にしていますよね。

キングジム公式Twitterのフォロワー数が増えている

妹: 毎週、「きん きん きんようび キン キン キングジム」と書いているので、フォロワーのみなさんも、もう飽きたかなあと思って、一度お休みをしたことがあるんです。すると、「やめられると、自分の体内時計がおかしくなる」「また、復活してください」といった声がたくさんあったので、再び書くことに。

土肥: 妹さんは、どのようなコメントを書くことが多いのですか?

妹: ワタシは、漫画とゲームが大好きなんですよね。「〇〇という漫画を読んで、とっても面白かった」とか「このゲームに登場する〇〇というキャラは、キングジムのクリアファイルに例えると、〇〇色かな」とか。漫画やゲームに登場するキャラにも色がありますよね。当社が扱っているクリアファイルにはさまざまな色があるので、「〇〇くんのキャラは、この色です」とつぶやくと、ファンの方から共感していただくことも。

 コメントの中で少し自社商品を紹介することもあるのですが、個人的なことしか書かないほうが多いですね。「今日のランチはおいしかった」とか「このお菓子、オススメ」とか。なぜこのような話題を取り上げるのかというと、企業アカウントでも“人の温もり”のようなものを感じていただきたいから。

土肥: ふむ。bot(特定の時間に、自動的にツイートすること)の場合、どうしても無機質な感じがしますよね。ところで新商品が出ると、社内の人から「Twitterでこれ紹介してくれよ」といった依頼があるはず。その際、どのようなことに気をつけているのですか?

妹: 商品特性にもよるのですが、新商品が出たタイミングで、リリースに書かれていない情報を紹介できればなあと。小ネタがあるモノについては、「実はここがめちゃめちゃこだわりポイントです」と書いたり、あるあるネタについては、「分かる、分かる」と感じていただけるように仕込んだり。できるだけ多くの人に楽しんでいただきたいので、基本的にリリースのコピペはしていません。

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