SAに登場した「ミチドンキ」が、商品をどんどん入れ替えるワケ水曜インタビュー劇場(少ない公演)(6/6 ページ)

» 2018年12月26日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4|5|6       

後発組はつらい。でも

大石: 名産品コーナーで人の動きを見ていると、価格を見ずに購入されているケースが多いんですよね。欲しいモノがあれば、カゴの中にどんどん入れていく。他店と同じ価格で販売しても、お客さまは「ドンキで買ったほうが安いはず」と勘違いして、購入するかもしれません。そうなると、お客さまだけでなく、他店にも迷惑をかけることになる。こうしたこともあって、販売することはできません。

土肥: 施設内では名産品だけでなく、さまざまな商品を扱っていますよね。例えば、コンビニもありますが、そこで販売している商品にも気を使われているのですか?

大石: はい。他店で販売しているモノと、できるだけバッティングしないようにしています。そうした状況の中で、私たちは何ができるのか。たくさんの縛りがあるなかで、考えていかなければいけません。

土肥: 後発組のつらさ、といった感じですね。

大石: これまでのドンキとは違って、さまざまな制約があります。売り場面積は狭く、商品数は少ない。培ってきた知見をなかなか生かすことができず、仮説はよく外す。他店で販売しているモノに、配慮して商品を並べなければいけない。それでも、この店を運営するのは、おもしろい。

土肥: どこがですか?

大石: 仮説を立てて、実際に売ってみて、検証する。そして、また仮説を立てる。これを繰り返すことで、たくさんのデータを取得できますよね。そして、ここで得た知見を、いつかドンキの他店で生かすことができればなあと考えています。

(終わり)

書籍&CDが出ました!

 ITmedia ビジネスオンラインの連載をまとめた書籍『バカ売れ法則大全』(行列研究所/SBクリエイティブ)が発売されました。本連載「水曜インタビュー劇場」の人気記事をピックアップして、大幅に加筆。また弊誌では掲載していない記事もご紹介しています。また、本連載をまとめた『ササる戦略』(三才ブックス)も発売していますので、合わせてどうぞ。

 さらに、水曜インタビュー劇場のMCを務める土肥義則のCDが発売されました。「全国経営者セミナー」での講演を収録していますので、ぜひビジネスのヒントに!


前のページへ 1|2|3|4|5|6       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.