大石: オープン前、一般的なドンキのコピーのような形で、運営すればやっていけるのではないかと考えました。他店で売れているモノは、ここでも売れるだろうと思っていたのですが、大きな間違いであることが分かってきました。「この商品は、絶対に売れるはず」「あの商品は、かなり売れるはず」と仮説を立てていたのですが、全体の3割ほどしか当たりませんでした。
土肥: えっ、たったの3割? 何が売れなかったのですか?
大石: 例えば、「ポケット菓子」と呼ばれるモノは、かなり苦戦しました。オープン前は、「クルマの中でチョコレートを食べるだろう」と思っていて、目立つところで販売していたんですよね。でも、全くダメ。1週間で撤去しました。
土肥: 通常の店舗では、よく売れているんですよね。なぜダメだったのでしょうか?
大石: クルマの中でチョコレートを食べる人はいると思うのですが、価格に問題があったのかもしれません。「ドンキ=驚安」といったイメージがあるかもしれませんが、売れなかった商品はあまり安くなかった。「割安」だったので、お客さまの心に響かなかったのかもしれません。
土肥: 一方、他の店と違って、よく売れているモノは?
大石: オープン前、旅行を楽しんでいる人や仕事をしているサラリーマンなどが来店されるのかなあと予想していました。しかし、3カ月近く運営してみて、インバウンド需要がものすごくあることが分かってきました。もちろん、オープン前から「外国人観光客も来られるはず」と見込んでいました。ただ、全体の1割くらいかなと予想していたのですが、実際には3割ほど。平日に観光バスが到着して、たくさんの人が来店されて、まとめ買いをするケースが多いんですよね。
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