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インタビュー
» 2019年01月02日 09時25分 公開

水曜インタビュー劇場(キャッシュレス公演):「現金お断りの店」は、その後どうなったのか? ロイヤルHDの実験 (4/5)

[土肥義則,ITmedia]

キャッシュレス店の課題

土肥: キャッシュレスにしたら報告業務などから解放された。ペーパーレスにすることもできた。いいことばかりのように感じますが、課題も出てきたのではないでしょうか?

野々村: 仕事内容は劇的に変わりました。ただ、お客さんがそのことを理解するのは、まだまだ時間がかかるでしょう。

土肥: どういう意味でしょうか?

ギャザリング テーブル パントリーの「FROZEN SHOP」

野々村: 客数は徐々に増えているのですが、現金を使えるようにしたら売り上げは倍になるかもしれません。ただ、それでもキャッシュレスの方針は変えません。

土肥: それはなぜですか? 1年間運営してみて、現金でも決済できるようになれば、「売り上げは伸びる」と判断したんですよね。であれば、方針を変更してもいいのでは?

野々村: 先ほども申し上げたように、この店はキャッシュレスのためだけにオープンしたのではなくて、どのようにすれば生産性を向上できるのか、どのようにすれば働き方を改革できるのか、といったことを継続して取り組まなければいけません。「現金でもOKですよ」といった形になると、生産性を高める取り組みが終わってしまうので。

土肥: ロイヤルHDではさまざまな外食チェーンを展開していますよね。その代表格ともいえる「ロイヤルホスト」で、現金お断り店をつくる予定はありますか?

野々村: ないですね(きっぱり)。キャッシュレスにすると、間違いなく売り上げが下がります。2割ほど落ち込むのではないでしょうか。なぜかというと、ロイホの8割は現金で決済されているから。ランチの時間、複数で来られたお客さんは割り勘で清算するケースが目立つのですが、その際クレジットカードを使えば時間がかかってしまう。一方、現金の場合は速い。「1人、1080円ずつです」「はい、お釣りは20円です」といった感じで。

 「QRコードで決済すれば速く終わるじゃないか」という指摘があるかもしれませんが、利用する際にまだまだ不慣れな人が多い。あと、事業者が多いので、お客さんも迷われるんですよね。「いま、どこの会社のモノを使えばいいのか」といった具合に。こうした課題が解決されれば、利用者はもっともっと増えるのではないでしょうか。

 繰り返しになりますが、ロイホでキャッシュレスを導入する予定はありません。お客さんの8割が現金を使っている状況で、「現金お断り」を掲げることはできません。

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