各プロセスにおける顧客の行動と心理状況を整理したら、次はその時々で顧客が何を求めているかについて整理します。迷っていることや求めている情報、潜在的な欲求に着目します。
ニーズが整理できたら、そのニーズを満たすための施策を考えます。ここでは、ユニクロの施策で「気になったもの」「もっとこうだったら良いなと感じるもの」を書き出し、自社の課題解決施策の候補として整理しておきます。
ユニクロを調査した結果、情報を可視化したものが上図のマップです。競合他社のサービスにおけるカスタマージャーニーを調査するプロセスの中で、自社との違いや、自身が実際に顧客として価値体験をしてみたからこそ得られる顧客の着眼点があります。特に、手順(4)(5)については、サービスの「提供者側」として会議室で考えている際には見落としがちな気付きを得ることができます。
ユニクロのサービスを体験してみて、位置情報に連動した広告の実施や、レビューユーザーの身体情報の掲載などに魅力を感じたとすると、それらを自社の施策の中に反映できないかと考えることができます。あるいは、差別化を図るために、コーディネート情報を配信する自社のメディアやブログを運営するという施策を考えることも可能です。
同じ流れで、インターネット通販大手のAmazonを利用して服を買う、というプロセスを追いかけて調査をしたところ、下図の様な結果が得られました。
このカスタマージャーニーマップから、Amazonには商品点数が多く、レコメンド機能が長けていると感じた場合、そうした要素を自社の施策の中にも生かすことができないか、あるいは差別化するにはどうすれば良いかといったことを考えることができます。
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