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» 2019年02月22日 07時00分 公開

JR東海が「駅のない」奈良で観光キャンペーンを仕掛ける理由「国宝王国」の新たなコンテンツは“かき氷”(4/6 ページ)

[今野大一,ITmedia]

「奈良を歩けば国宝に当たる」

 「日本のはじまり」と形容される奈良の見どころは何といっても社寺や仏像だ。「奈良を歩けば国宝に当たる」などと冗談交じりで言われるほど多くの文化財があり、19年1月から「うまし うるわし 奈良」キャンペーンで取り上げている興福寺は、国宝彫刻の件数が日本一で、全国の国宝彫刻物の1割以上を有しているのだ。

 興福寺国宝館に安置されている国宝・阿修羅像は奈良を代表する仏像である。09年に東京国立博物館と九州国立博物館で開催された「国宝 阿修羅展」は、合計165万人という日本美術の展覧会としては史上最高の入場者数を記録。社会現象となった。

 17年に東京国立博物館で催された「運慶展」も60万人超の入場者数を記録した。天才仏師と呼ばれた運慶は、興福寺の僧侶でもあった。「運慶展」には運慶や慶派が手掛けた数多くの仏像が展示されたが、高さ8メートルを超える東大寺の国宝・金剛力士像などは運搬することが不可能で、奈良でしか拝むことができない。

phot 東大寺の金剛力士像

 そんな興福寺に18年10月、「奈良の新たな顔」(奈良県観光局観光プロモーション課の松田和之さん)といわれる中金堂が落慶を迎えた。中金堂は興福寺の中核となる堂宇で、江戸時代に焼失して以来、何と300年ぶりの再建となる。

 柱の木は国内で使えるものがなく、カメルーンの欅を使用している。境内には、日本に現存する最も美しい八角円堂と賞賛される、通常非公開の国宝・北円堂も建っている。19年秋にはこの北円堂と対をなす南円堂を同時公開する予定だ。

 「中金堂落慶効果」も予想されることから、『日経トレンディ』の19年ヒット予測で、「旅行部門」において奈良県は唯一となる三ツ星を獲得した。

 また、楽天トラベルが発表した「2018年、もっとも予約実績を伸ばして注目を集めた都道府県」でも奈良県は4位にランクイン、18年12月にInstagramが発表した「日本で人気があったスポットトップ10」で奈良公園が7位にランクイン(8位が東京スカイツリー、9位が東京タワー)するなど、注目度は増している。

phot 落慶を迎えた中金堂
phot 五重塔
phot 通常非公開の国宝・北円堂

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