土肥: オープン日が完成ではない? どういう意味でしょうか?
横田: 当社はB2Bのシステムを手掛けていて、リリース日には完成させていなければいけません。ただ、カフェの場合は違う。自社で運営していることもあって、クオリティーではなく、スピードを重視することにしました。
システム開発の現場は、仕事を発注する側と、受ける側に分かれるんですよね。当然、両者の間には契約関係が発生して、何をもって完成とするのか、いくらでやるのか、いつまでにやるのか、といったことを決めなければいけません。
ただ、このカフェの場合、自社で運営しているので、契約が不要なんですよ。何をもって完成とするのか、いくらでやるのか、いつまでにやるのかといったことを考える必要がありません。まずはスピードを重視して、クオリティーは後から考えるといった感じで、運営することにしました。
なぜスピードを重視しているのかというと、アマゾンなどいわゆるGAFA(Google、Amazon、Facebook、Appleの4社のこと)と呼ばれているIT企業は、サービスを高速で改善していますよね。同じようなことがこのカフェでもできれば、これまで経験したことがないことを学べるのではないかと考えたからなんですよね。
QRコードをかざして入店すれば、あとはほしいと思ったモノを手に取ればいいだけ
土肥: で、お客さんの声を実際に反映しているのですか?
横田: 週1ペースで、改善しています。オープン当初、クレジットカードはVISAとMastercardしか使えませんでした。でも、お客さんから「JCBも使えるようにしてほしい」といった声が多かったので、JCBにも対応しました。
オープン当初は店外で注文できる形にしていたのですが、現在は店の席に座ってからも注文できるようにしました。トッピングもできなかったのですが、いまはトッピングができるようにしました。このほかにも細かいところをどんどん改善していて、これからもお客さんからの声を受けて、どんどん改善を続けなければいけません。
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