「黒タピオカドリンク」が20年を経て、再ブームになっている背景スピン経済の歩き方(2/6 ページ)

» 2019年05月14日 08時13分 公開
[窪田順生ITmedia]

ブームの要因

 次に騒がれたのは08年ごろで、「以前のブームを知らない女子高生」(日経MJ 2008年6月2日)の間でブレイクした。そして、そのリバイバルブームも知らない若者たちを中心に今回の「第3次ブーム」が起きている。オリンピックよりもちょい長めだが、8〜9年周期で若者の関心が高まっているのだ。

 そこで気になるのは、なぜ20年くらい前から日本社会でそれなりに普及してきた「定番ドリンク」が、ここにきて再び大ブレイクを果たしたのかということだ。

 もちろん、味や食感は進化しているが、2000年代の黒タピオカドリンクと令和時代の黒タピオカドリンクにそこまで劇的な違いはない。では、今回のブームの原動力になった要因とは何か。

黒タピオカドリンク発祥の地である台湾(写真提供:ゲッティイメージズ)

 経済メディアや専門家の方たちによると、世界各国で展開する人気チェーンが上陸して国内で店舗数を増やしてきたからだという。発祥の店とされる台湾の「春水堂」が13年に上陸して以降、順調に店舗を拡大させていることに加えて、3000店舗以上を展開する世界最大のチェーン店「CoCo都可」も17年に渋谷センター街で日本1号店をオープンさせたことで、じわじわと普及してきたというのだ。

 また、例の特徴的なビジュアルが、若者の「インスタ映え」にビタッとハマったから、とかトレンドに敏感なシャレオツ女子の間に「台湾スイーツ」がキテいるから、という分析もある。

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