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» 2019年07月09日 05時00分 公開

大バッシングから学んだ「真っ向勝負」:2度の網膜剥離、へし折られた腕……負け続けた格闘家・大山峻護が描いたセカンドキャリア (4/5)

[瀬川泰祐,ITmedia]

セカンドキャリアは誰のもの?

 昨今では、アスリートのセカンドキャリアがうまくいかないことを問題視する声も多い。誰もが大山のようにセカンドキャリアで成功するわけではないのが現実だ。引退後に苦しんだ経験を持つ大山は、セカンドキャリア問題をどう考えているのだろうか。

 「セカンドキャリアは、アスリートだけが直面する問題ではないことに気が付きました。会社を退職したサラリーマンはもちろん、引退した経営者、定年退職したサラリーマンにだって、セカンドキャリアは存在します」

 セカンドキャリアは誰もが直面する問題であることを前置きした上で、アスリートの特異性も強調する。

 「アスリートって、現役生活が永遠に続くかのような錯覚に陥るものなんです。僕もいろんな人に『引退した後の方が人生長いんだぞ』って言われてきたのですが、現役の頃は無我夢中で目の前の一勝を取りにいっているから、ピンとこないんです。でも、ある日突然に引退の日がやって来て、いきなり一般社会で泳いでくださいって言われる。

 その後どうなるか。準備をしていないから、泳ぐことなんかできないんです。特にトップアスリートになればなるほど、周囲からも手厚くサポートされていて、競技だけに没頭すればいい状況にしてもらえます。でも、引退したらそのサポートが全て外れるんですよね。その時に、自ら考えて行動しないといけなくなります。最も大切なのは心の自立です。それができると、まだまだセカンドキャリアでも世の中に貢献できるアスリート人材が増えるはずです」

photo ファイトネスの参加者にトレーニングメニューの説明をする大山さん(筆者提供)
photo 参加者を盛り上げる大山さん。一体感を作り上げるために、常に参加者に掛け声をかけ、笑顔を絶やさない(筆者提供)

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